ブレスと間の関係

こんにちは。
フリーアナウンサーの三島澄恵です。

先日から、綴っているTEDxKyotoで登壇された一般財団法人ユナイテッド・スポーツ・ファウンデーションの代表理事 諸橋寛子さんのスピーチトレーニングで、私自身が改めて気づいた点をブログにまとめています。

今回のスピーチのように決まった原稿を覚えて話すというときに、誰もがほぼぶつかる壁は、不自然なイントネーションです。昨日は音の上がり下がりについて書きました。

今日は、ブレス(息)と間の取り方についてです。
ブレスと間の取り方もまた、文章のつながり方と関係しています。

ここでもまた昨日、例に出した文で説明しましょう。

「私は、フリーアナウンサーの三島澄恵です。」

この一文であれば、通常話しているときは途中でブレスを取らずに一息で話しますが、これが原稿になっていると、次のように話す人がほとんどです。

「私は、(ブレスを取る)フリーアナウンサーの(ブレスを取る)三島澄恵です。」という具合です。

「私は」の後でブレスを取ると、「は」の音が下がり、「フリーアナウンサー」の出だしの音が高くなります。「フリーアナウンサーの」の後でブレスを取ると、同じように「の」で音が低くなり、「三島」で音が上がるため、不自然なイントネーションがつきます。

また、ブレスを取ると、その分、間が必要になります。ほんのコンマ何秒のことですが、そのわずかな間が文章の意味と関係しています。

例文ですが、「私は」の後の間の長さと「フリーアナウンサーの」の後の間の長さは、若干ですが、前者の方が長くなります。それは、「私は」よりも「フリーアナウンサーの」の方が、三島澄恵とのつながりが強くなっているからです。

ブレスや間の取り方、昨日お伝えした音の高低については、文章でお伝えするのはなかなか難しく、分かりづらかったかと思いますが、1文が長くなると伝わりづらくなることはお分かりいただけたでしょうか?

今回の諸橋さんの原稿は、長い文章でも1文80文字少しです。他の文章は概ね60〜70文字で、短いものであれば20〜30文字です。ニュース原稿などでは120文字近いものもありますが、それは長い文章で、多くは70〜80文字前後です。

文章が長ければ長いほど、主語と述語の関係性や、説明する語の関係性が分かりづらくなるので、スピーチ原稿やプレゼンの話す内容をまとめている人は、もう一度、1文の長さを見直してみてください。

そして準備ができたら、必ず声に出して練習してみてください。そうすると、話しやすさや伝わりやすさを確認することができます。

次回は、実際にどのような練習をすればいいのかをお伝えします。

諸橋寛子さんのTEDxKyotoでの発表の様子。
ご覧になっていない方は、ぜひご覧ください。

TEDxKyoto 2018 スピーカー 諸橋寛子さん

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