答えること、質問すること

「会話が成立していない」
昨日の緊急事態宣言の記者会見、菅首相と記者の方々の質問のやりとりを悶々としながら聞いていました。

例えば、フリーの記者の江川紹子さんの質問です。
文章は、首相官邸のホームページに全文が掲載されているので、そちらから引用しています。
https://www.kantei.go.jp/jp/99_suga/statement/2021/0730kaiken.html

江川紹子記者
「フリーランスの江川紹子です。よろしくお願いします。
 ワクチンについてはですね、菅首相、常に具体的な目標を明確にしてですね、進めてこられていると思います。ただ、当面はワクチンが行き渡るまでは人の接触や移動の機会を減らしていくしかないわけで、先ほど更に人流を減らすようにということもおっしゃいましたが、それに関しては具体的な目標と、それから、それを実現するための方法というものが示されていません。具体的には、どれぐらいの人を減らす、あるいは人と人との接触の機会を減らすということが目標としてあるのか、そして、そのためには具体的に何をしていくのかということです。先ほどテレビ観戦を勧められましたけれども、それだけでその目標が到達できるのかということをお伺いしたいと思います。
 尾身先生にも同じことをお聞きしたいと思います。お願いします。」

菅首相
「これ、東京大会の開催が決定してから、東京都内における、これは東京都内が圧倒的にオリンピックの会場もありますから、そういう中で東京に集中する人流を防ぐための対策というのは当時から考えて行ってきています。それが車の乗り入れ3割減だとか、あるいはテレワークによってたしか6割ぐらいだったと思いますけれども減をするとか、それは東京都と連携して、そうしたことを対応してきているということも、これは事実であります。
 そして、無観客でなく一定数観客を入れてのときでも30万は首都圏の人流を少なくする、そうした対策を練っていましたので、そうしたものに基づいて今、行っているということであります。」

江川紹子記者
「具体的な目標は、今の目標は。」

菅首相
「ですから、大会に集中する人のそれよりも少なくするということです。ですから、そこはできていると思っています。」

いかがでしょう?
このやりとりをどのように思われますか?

江川さんは、今後の感染者数の具体的な数値目標と、それを実現するための具体的な対策について聞いているのですが、菅首相の答えは、オリンピックの話、東京都(関東圏)の話での答えになっています。しかも、江川さんが質問している「今後の具体的数値目標と具体的対策」については語られていません。
もしかしたら、江川さんの質問の最後の「先ほど、テレビ観戦を勧められましたけれども、それだけでその目標が到達できるのかということをお伺いしたい。」この言葉に引っ張られ、それを元に答えられたのかもしれません。百歩譲ってそうだったとしても、「今後」というところの答えにはなっていません。

答えるのが難しい時などに、あえて質問に答えているようにして話をはぐらかすということは、政治家の方だけでなく、日常の会話でも見られます。今回も、そういうことなのか、それとも、そもそも質問の意図が伝わらなかったのか、それはわかりませんが、国のトップの発言というのは、国の先行きを決める重いものだと考えると、悲しさを通り越し、言葉も出ないあきらめに近い気持ちになりました。

と同時に、いつも記者の方の質問を聞きながら思うこともあります。
それは「質問が長い」ということです。

質問に至るまでに経緯を話す人もいれば、国民の不安(だと思っていること)を代弁する人、自ら(もしくは自身が所属する会社)の意見を話す人など様々な人がいます。それを聞きながら、私は質問の意図が薄れているような気がする時もあります。
もっと短く、ストレートに聞けないものだろうか?その方が、より伝わるのではないかと思うことが多々あります。

私がNHK時代にインタビューをするときに、アナウンスの統括部長に教わったのは「質問を短くする」ということでした。これは、簡単なようでなかなか難しいことなのです。
なぜ、難しいかというと、それは多分、相手の言葉に対して「何か(例えば、気の利くようなこと)を言わなければいけない」という思いや、「自分の意見や感情を言いたくなる」また、質問の内容によっては「質問を柔らかく聞こうとしてエクスキューズが多くなる」「視聴者や観客がわかりやすいように」というような意識が強くなるからではないかと推察しています。


話すこともとても大切なことですが、的確に質問をする(相手の話を聞く)というのもまた難しく、大切なことだと思います。
こうやって色々と思うことを思うままに綴っていますが、「自分ができるか?」と自問自答すると「できる!」と、答えられないのも確かです。それほど、難しいことだと思うからです。ただだからこそ、日々、できていない自分と向き合いながら、少しでもできるように意識してトレーニングしようと思います。

日本のリーダーの話し方にがっかり



首都圏では2回目の緊急事態宣言が発出され、ステイホームという人も多いんでしょうか?

こんにちは。
フリーアナウンサーの三島澄恵です。

私はコロナ禍になった去年から、仕事がほぼキャンセルになりステイホームをせざるを得ない状況です。けれど、ステイホームだからこそスタートできたオンラインの企業研修や話し方トレーニング。今は、より活用していただけるようにとプログラムを考えています。


ところで、今回の緊急事態宣言は前回のような徹底した自粛にはならないようですね。。。
その原因は、日本人の多くがコロナ慣れし始めていたり、「自分はかからない」という正常性バイアスが働いていたりするのかなと思っています。そしてもうひとつは、政府からの危機感が国民に伝わっていないと言うことがあるように思います。
菅首相の会見を見ましたが、全く心に響いてこないですし、どこか他人事として話している感じさえ受けてしまいました。


それはどこにあるのか?


菅首相はというと、官房長官時代の印象が強く残っているというのもありますが、書かれている原稿を下を向いて、ひたすら「読んでいる」と言う点が大きいと思っています。抑揚が少なく、表情も変化無く話し続けています。言葉に心がこもっていないように感じられます。これは、菅首相の話し方のスタイルなのかもしれませんし、ポーカーフェイスと言えば聞こえがいいのですが、緊急事態を呼びかけるリーダーの話し方としては、やはり弱いです。

他にも、テレビ出演時にキャスターとの質疑応答のやり取りを見ていても、歯切れの悪さや自信の無さばかりが伝わってきて、見ているこちらとしては、「これからの日本は大丈夫なのだろうか?」という不安が大きくなってしまいます。


菅首相の話し方で、リーダーとしては弱いと私が気づいた点をいくつかピックアップしました。


1.姿勢が前屈みになっていることで、弱々しい印象を作っている

2.手や目線が細かに動いていて落ち着かない
(手元の原稿が気になっている様子も見受けられました)

3.声に張りがなく、語尾にしたがって弱々しかったり、息で話している

4.言葉を選びながら話しているものの具体的な数値や目標が示されず、言葉が曖昧になる

5.肝心な言葉がスムーズに出てこない


原稿があるときは、言葉が用意されているのでそれを読めばいいのですが、対話になると、菅首相の話し方にはご本人の自信のなさが全て表れているように私には見えました。実際、話し方には、その人の心の内が全て表れます。自信のない時は自信のない話し方になり、逆もまたしかりです。
菅首相の場合、これまでご自身が作ってきた政策で上手く行っていると思われているものは、声にも張りがあり、言葉もはっきりしています。しかし、そうでない部分を話す時は、先に書いたように声に張りがなくなり、言葉を濁したり、曖昧な表現で話しているように聞こえています。

そういえば、茂木外務大臣の韓国への抗議の会談映像を見ましたが、これもまた、原稿を読んでいて、何も伝わってこない・・・
日本人のリーダーが、こんな話し方でしか伝えられないことが、とても恥ずかしいと思ってしまいました。

私は政府を批判したいわけではなく、きちんとした意思表示をリーダーとし伝えて欲しいと心から思うのです。


ちなみに、「自分の顔を聞き手に向ける」「原稿を読む時は自然に話せる練習をする」この2つは、皆さんもプレゼンテーションやスピーチの時に役立ちますよ!



目線を相手に向けるというのは、とても重要な意味があります。それは、「私はあなたの存在を認めていますよ。大切にしていますよ。」というサインでもあるからです。

「原稿を読む」というのは、講演会や何かの挨拶の時にもよく見受けられますが、原稿を読むと、抑揚がつかなかったり、変な抑揚がついてしまって聞きづらかったりします。とはいえ、大切なことを伝える際は原稿があった方がいい場合もあります。原稿を自然に話すには、トレーニングが欠かせません。原稿をみているけれど、まるで見ていないように自然に話すスキルは、練習すれば誰もが身に付けられます。


伝える言葉はとても大事です。
そして、その言葉に命を吹き込み、聞いている人の心に響くように表現するということもとても大事です。
あなたの想いが相手に届くためには、ぜひ、トレーニングをしてみてください。


トレーニングのコツは、また次回!


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お気軽にお問い合わせください。

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なぜ、今の仕事をしているのだろう?

 

ブログをご覧くださりありがとうございます。

フリーアナウンサー

キャリアコンサルタント の三島澄恵です。

組織を強くする質の高いコミュニケーションをテーマに

様々な視点からお伝えしています。

 

今日は、最近の私の気づきをひとつ。

私はなぜ今の仕事をしているのだろう?

そして、仕事をするというのはどういうことだったか、

それを思い出すことができた出来事を綴ります。

 

私は、話すことをベースにした仕事を続けています。

途中、迷い道もありましたが起業するにまで至りました。

 

実は、話すことを本格的に学び始めたのは高校1年生からなので、

かれこれもう30年が経とうとしています。

しかも、小学校・中学校時代も放送委員会ということを考えれば、

私がどれだけ、話し伝えることが好きだったのか自分でも驚きです。

 

さて、そんな私も、このところ仕事に対して少々気重に感じていました。

絶対に失敗は許されない。

クライアントの期待に応えなければ。

独立してからのここ10年はそういう想いばかりが強くなり、

最近は、仕事が負担に感じるようになっていました。

 

誤解の無いように言いますが、私は今の仕事は好きです。

本番が終わった時の達成感や

何より、お客様の笑顔やクライアントの笑顔、

共に関わったスタッフの充実感からの笑顔、

私自身の笑顔に出会える素晴らしい仕事だと感じています。

 

けれど、そこに向かうまでの労力や失敗への不安感が募るため、

事前準備をするときに、

とてもエネルギーを使ってぐったりしてしまうことが続いていました。

結果、好きな仕事が好きと思えなくなっていました。

 

これは昨日、私のメンターである先生のセミナーを受け気づいたことです。

そしてそこで、

私はなぜ、今の仕事をしているのかを思い出すことができ、

自分の仕事への向き合い方をクリアにイメージできたことで、

清々しい気持ちで、いま、このブログを書いています。

 

このブログを書いている場所は、あるドーナツ店。

ここの店員さんの仕事姿を見て、私の気づきはより深まりました。

 

お店に入り、コーヒーとチーズトーストを注文しました。

 

コーヒーはおかわり自由。

しばらくすると、店員さんがテーブルを回り声をかけてくださいました。

私のテーブルに、まだ手をつけていないチーズトーストを見て、

店員さんは

「もう一度、温めましょうか?」とさりげない一言を添えてくださいました。

 

私は「じゃ、後でお願いしても良いですか?

お気遣いありがとうございます。」と伝えると、

 

店員さんは「もちろんです。

せっかくですから温かく美味しく召し上がってほしいので。」と、

とても素敵な笑顔で返してくださいました。

 

その笑顔と心配りは、仕事だからそうしているというより、

その店員さんからの自然な姿のように見えました。

仕事だから、接客の決まりだからというより、

その店員さんが楽しく取り組んでいるように見えました。

 

 

昨日、私が思い出した仕事への私の想い。

それを、今店員さんの姿でさらに深く刻むことができました。

 

 

なぜ、今の仕事をしているのか?

それは、関わる人が笑顔になる姿を見て、

私自身が幸せを感じることができるからです。

 

関わる人が笑顔になるためには、まず自分が笑顔でいること、

仕事を楽しいと感じられていることが大切なんだと、

そんなことに気づけた出来事でした。

 

明日はその気づきを、担当する仕事で形にできると予感している日。

良い日になりそうです。

 

 

 

最後まで読んでくださりありがとうございます。

コミュニケーションについての質問などありましたら

お気軽にコメントください。

 

 

 

ほんのちょっとの心遣い

 

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フリーアナウンサー

キャリアコンサルタント の三島澄恵です。

組織を強くする質の高いコミュニケーションをテーマに

様々な視点からお伝えしています。

 

先日、ある雑貨店で買い物をしたときのことです。

領収書をお願いしました。

いつも通り、宛名を書いて、印を押して渡してもらったのですが、

担当してくれた店員さんが、

印鑑を押した後に、一度、紙で抑えたのですが

「まだ乾いていないので付箋を貼っておきますね。」と

その印鑑の部分が隠れるように小さな付箋を貼って

領収書を渡してくれました。

 

ちょっとしたことですが、こういう気遣いはうれしいものです。

 

この「ちょっとした」ことというのは、

行動だけでなく声をかける様々な場面で心がけるだけでも、

コミュニケーションを深められます。

 

例えば、みなさんが誰かに仕事をお願いされるとき、

いつも当たり前のように仕事を頼まれると

なんだか腹立たしい気持ちになりませんか?

 

もし、

「忙しいところ申し訳ないのですが」

「いつもありがとうございます。」

「いま、大丈夫ですか?」など、

ほんのちょっとの感謝や気遣いの言葉を挟まれているだけで

受け取り方は随分と違ってこないでしょうか?

 

ほんのちょっとのことですが、

このほんのちょっとのことが、

コミュニケーションには欠かせません。

 

ただこの気遣いの言葉。

形式的に言えば良いというものではありません。

ここに、ちゃんと伝え手の心が入っていることが何より大切です。

 

私たちの心の中は、相手には見えません。

どんなに感謝していても、

どんなに気遣っていても、

言葉や行動などの何かしらの形にしなければ

相手には伝わらないのです。

 

組織のチームワークを高めて行くためにも

想いを形にして伝えてみてはどうでしょう?

 

 

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その話、そこで話して大丈夫?

 

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フリーアナウンサーの三島澄恵です。

 

「組織を強くする質の高いコミュニケーション」をテーマに

様々な視点からお伝えしているブログですが、

今日は、少し離れて、ある日の出来事から感じたことを綴ります。

 

東京駅で新幹線に乗り換える前の出来事。

乗り換え前に軽く食事をしてからと思い、

イートインスペースのあるパン屋さんに入りました。

 

横の席では20代の女性2人が先に座っていて、

1人は就職活動生らしい黒のスカートスーツ。

もう1人は私服でした。

そして、女子トークは就職活動のことで盛り上がっていました。

 

 

聞くつもりはないのですが、

若い女性の声というのは高めで耳に入ってきやすく、

加えて、周りがガヤガヤしているので

2人の話し声は気づかぬうちに大きくなっていて、

就活の様子が聞こえてきました。

 

就職活動のことをメインで話しているのは

私服の女性で、スーツの女性は聞き役に回っている様子。

聞こえてくる話についつい口を出してしまいそうになる私の

心の声とともに、その様子を少しだけ。

 

 

私服女性

「いろいろ受けたけど、結局、顔と学歴なんだよね。

 面接の最終の方に残ると、それまで残っていた感じと

 まるで違ってるの。」

 

→私の心の声

(そうそう、そうなんだよね〜、私も同じ頃そう思ってた。)

 

 

スーツ女性

「そうなんだ。」

 

私服女性

「アナウンサー試験って、1人とかしか取らないし、

 ◯◯(県の名前)の放送局は、今年は1局だけしか

 アナウンサー採用がないんだよね。」

 

→私の心の声

(そっか、今も私の頃とあまり変わらないんだ。

 アナウンサーという正職員じゃなくても

 契約キャスターの道もあるよ〜。)

 

 

スーツ女性

「毎年、アナウンサーを採用していないの?」

 

私服女性

「そうなんだよね。毎年、取ってるわけじゃなくて、

 ◯◯放送局は、3年くらい前に採用しているけれど、

 どうも、偉い人の娘だったみたいだし。」

 

→私の心の声

(あるある。そういうこと。

 私は、コネも、学歴も無いし、容姿端麗でも無く・・・

 無い無い尽くしだったわ〜)

 

 

スーツ女性

「コネってあるんだね〜。」

 

私服女性

「今、アナウンサー以外に航空会社2社受けてるけど、

 そっちから内定もらったら、そっちに行こうかなって。」

 

→私の心の声

(へ〜、CAの試験も受けてるんだ。

 アナウンサー試験も受けているし、

 勉強はしっかりしてきた学生さんなんだな〜)

 

 

スーツ女性

「面接はどんな感じなの?」

 

私服女性

「航空会社は、CAになりたくて学校で勉強してきてる人だから、

 みんな『絶対入りたい!』って力が入ってて緊張してるんだよね。

 私は、緊張ほとんどしないから、強気でいけるけど。

 そこが、いい時もあれば、生意気に見られるところもあるかも。」

 

この辺りから、私の心の声は老婆心が芽生えます。

→私の心の声

(緊張って悪いことじゃ無いんだけどな〜。

 「緊張しない」っていうのを自慢しているより、

 素直な感じの方が面接の印象はいいかもしれないけどな〜)

 

 

スーツ女性

「その2社、どっちがいいの?」

 

私服女性

「A社(航空会社名)の方が優しい感じがした。

 B社は、いま勢いがあるから・・・」

 

→私の心の声

(お〜い、そんな社名を出して大声で話したらダメだよ〜。

 どこで誰が聞いているか分からないよ〜。

 

 

と、聞こえてきた会話に、徐々に老婆心が芽生え、

ついつい余計なお世話をしたくなる気持ちを抑えていた私です。

 

 

学生さんに限らず、

様々な場所でいろいろな話がされています。

 

仕事の電話を静かなカフェでしていたり、

企業の批判をしていたり、

誰かの悪口を言っていたりなどなど、

そういう場面に出くわすと

「壁に耳あり、障子に目ありですよ〜」と

お伝えしたくなる私がいます。

 

みなさんは大丈夫ですか?

その話、そこで話して大丈夫ですか?

気づかぬうちに誰かに聞こえているかもしれませんよ。

 

私も気をつけよう

 

 

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三島澄恵プロフィールはこちらをご覧ください。

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信頼は言い方ひとつ

ブログをご覧くださりありがとうございます。

フリーアナウンサーの三島澄恵です。

 

仕事始めの方が多い月曜日に更新の予定が

今週は火曜日になりました。

「組織を強くする質の高いコミュニケーション」をテーマに

様々な視点からお伝えしています。

 

今日は「言い方」についてです。

 

言い方には2つあります。

1つは、言葉選び。

もう1つは、口調。

 

伝えたいことを伝えるためには、

この2点を意識する必要があります。

 

 

先日、こんなことがありました。

ある病院に問い合わせの電話を入れたときのことです。

 

私は2年ほど前から、原因不明の湿疹に悩まされ、

2度入院しています。

 

それ以来、定期的に病院に通っていますが、

私が希望した治療は担当病院では行っていないそうで、

治療ができそうな病院を探し、電話で問い合わせていました。

 

そして、ある病院の看護師さんの言葉の冷たさと

口調の厳しさに、とても不快な気分になったのです。

 

〜前置きがあり〜

 

私「◯◯という薬は、注射なんですが、扱ってありますか?」

 

看護師さん「調べますのでお待ち下さい。」

 

〜確認中〜

 

看護師さん「年齢はいくつですか?」

 

私「44歳です。」

 

看護師さん

「こちらで、そのお薬は扱っていますが、

まずは診察を受けていただいてそれからです。」

 

「もちろんです。ちなみに、◯◯という飲み薬は扱ってありますか?」

 

看護師さん

「それも処方していますが、できるかどうかは診察次第です。」

 

「もちろんそうですよね。私が今行っている病院では

そのお薬を取り扱ってないので、

まずは取り扱われている病院を探しているところでした。

その病院があれば、主治医の先生が紹介状を

書いてくださるとのことだったので。」

 

看護師さん

「まずは、診療してからですので。」

 

 

看護師さんのおっしゃりたいことはよくわかります。

薬があるから治療ができるということではなく、

その病院で診察をした上でないと治療はできないということ。

 

けれど私は、まず、そのお薬を取り扱っている病院であるかどうかが、

知りたかったのです。

原因不明で出る皮膚疾患を和らげることができたり、

これから先、ひどい症状になって入院したりせずに済むかもしれない。

大げさかもしれませんが、そういう一縷の望みをかけて

取り扱っている病院を探していました。

 

実は、病院を当たる前に、区の医療相談窓口や

お薬専門機関に電話して、

ようやく取り扱っていると思われるいくつかの病院が

わかったところだったのです。

 

その矢先に、看護師さんの身も蓋もない返答と

とても面倒臭そうで感じ悪い口調に

悲しさや腹立ちなどが、私の心に溢れてきました。

 

問い合わせたその病院は、

私が希望しているお薬を取り扱っているものの

私は、その病院で診てもらいたいとは思えませんでした。

 

では、どう言ってもらえたら良かったのか?

 

「診察をしなければ治療できるかどうかわからない」

確かにこれは事実ですし、

看護師さんもそう答えざる得ないのでしょう。

 

けれどそこに、例えば

「長く治療されているんですね。

不安なことも多いでしょうね。

こちらで、そのお薬の取り扱いはあります。

ただ、こちらの病院で一度診察を受けていただき、

その上で、先生が判断なさいますので。

もし、それでもよろしいようでしたら、

かかりつけの病院の先生に紹介状を書いてもらって、

一度、外来にいらしてください。」

 

これに、穏やかな口調をプラス。

特に電話は、顔が見えないので声の情報はとても重要です。

 

断りを伝えるというのは、時として難しいものです。

けれど、事実を事実として伝えるだけでなく、

そこに、相手へのいたわりや労いが添えられると、

伝わり方は大きく違ってきます。

 

これは何も、今回のようなことだけに言えることではありません。

職場で、何かお願いをしたいとき、

どうしても断らないといけないときなど、

相手への気遣いが感じられるかどうかで

伝わり方が違ってきます。

 

 

そして、それが信頼に繋がります。

 

信頼は言い方ひとつ。

言葉選びと口調。

 

今回のことを経験し、

私自身も、より深く気をつけていこうと感じました。

 

 

最後まで読んでくださりありがとうございます。

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2017年 今年の漢字_φ(・_・

 

今年の漢字は「北」が選ばれましたね。

みなさんの2017年はいかがでしたか?

 

 

こんにちは!

フリーアナウンサー

話し方講師・コミュニケーションコンサルタント

三島 澄恵です😊

ブログをご覧くださりありがとうございます❣️

 

 

東京に仕事の拠点を移してから、

毎年、自分の今年の漢字を考えるようにしています

 

 

 

今年は「再」

 

 

1月からのスケジュールを見直しながら感じたのは、

今年は、

これまでのご縁から、さらに新しい繋がりが広がった一年だということ。

これまでに続き再度お声掛けくださる取引先様ばかりだったということ。

再び、故郷である九州のお仕事と数多く関わることができたということ。

 

 

 

毎年、こうやって一年を振り返ると

全てのご縁と全ての出来事に感謝の気持ちでいっぱいになります。

 

東京に出て来て、丸8年。

 

先日、ある方に言われたのですが、

「三島さんが東京に行くって聞いたときは、

 仲間と一緒に本当に心配したんだよ。

 なんのツテも無いって聞いてたし、大丈夫かなって。」

 

 

正直私も、まさかこんなに東京の生活を好きになるとは思ってもなく

 

この言葉を聞いて、周囲の方々は私のことを

心から想ってくださっているんだということに改めて気づき、

感謝の気持ちしかありません

 

そういうみなさんの想いに少しでもご恩返しできるようになるためにも、

「東京にいるからこそできることや出会えることを大切にして行こう!」

そう強く感じています

 

 

さてさて、

来年は戌

 

オンリーワンでナンバーワンを目指す1年にしよう!

 

ONE and ONLY

 

来年の私に、私自身が期待

 

 

 

UNITED WAVES 合同会社

音・光・そして想い・・・3つの波をつむいで心をつなぐ。

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【業務内容】

コンサート・イベント・式典・放送に至るまで

企画制作から出演、

音響のプランニング・オペレーションまでトータルでお受け致します。

また、教育機関での経験もあり、

企業研修や学校などでの各種研修やセミナー・講演会も手がけています。

お気軽にご相談ください。

【研修プログラム一例】

・コミュニケーション研修

・想いが伝わる思考術

・スピーチトレーニング

・アンガーマネジメント入門講座

 

 

感謝の念とは☆

 

宮崎の神楽の東京公演。

昨日は国の重要無形民族文化財に指定されている

高千穂の夜神楽の公演でした。

会場は、国立能楽堂。

自治体主催の神楽公演は初だそうです

 

 

こんにちは!

フリーアナウンサー

話し方講師・コミュニケーションコンサルタントの三島澄恵です(^^)

ブログをご覧下さりありがとうございます

 

国立能楽堂で司会を担当させて頂けるなんて

初めてのこと。

会場に一歩はいると、とても神聖な気持ちになりました

 

今回は、高千穂神社の宮司

後藤俊彦宮司がお越しでした。

 

宮司が会場に入られて最初になさったのは

祝詞をあげての礼拝です。

 

能舞台の前に立ち、

2礼2拍手1礼をゆっくりとした動作でなさいました。

 

その姿をそばで拝見していたのですが、

なぜかわかりませんが温かい気持ちになり涙が出そうになりました

 

あとで宮司に

最初になぜ舞台に向かって礼拝をなさったかを尋ねると

 

「祝詞をあげ、この舞台をお借りしますと申し上げておりました。」

と教えて下さいました。

 

 

「この場をお借りする。」

 

なんとも敬虔で、

このような気持ちが感謝の念なのではないかと感じました。

 

その宮司のお言葉を聞き、

私もこれまでと違う気持ちを持って司会に臨むことを学びました。

 

全てのことは当たり前にそこにあるものではなく、

そしてまた、当たり前に使えるものでもない。

感謝の念を持つことで、

これまで見てきてた世界とは違う世界が広がりました

 

 

ちなみに能舞台に描かれている松には

神様が宿っているという意味があります。

今回は、その松の前に神楽を舞う為の御神屋(みこうや)が建てられ、

その中で神楽舞が演じられました

 

相手を理解して、自分の事もきちんと伝えられる世の中に。

日日是好日(にちにちこれこうじつ)

 

 

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音・光・そして想い・・・3つの波をつむいで心をつなぐ。

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【研修プログラム一例】

・コミュニケーション研修

・想いが伝わる思考術

・スピーチトレーニング

・アンガーマネジメント入門講座

宮崎県日之影町 大人神楽公演☆

 

日本の思想や文化、

そして日本人の奥底にある日本人たる由縁。

今回、神楽公演の司会を担当させて頂き、

そういう自分自身の根底にあるものをとても強く感じました

 

 

こんにちは!

フリーアナウンサー

話し方講師・コミュニケーションコンサルタントの三島澄恵です(^^)

ブログをご覧下さりありがとうございます

 

 

今月は宮崎の2つの神楽公演の司会を務めさせていいただいています

 

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その初回が、國學院大学で開催された

宮崎県日之影町の大人(おおひと)集落に伝承されている

大人神楽(おおひとかぐら)

 

司会にお声かけ頂いたときは

大人(おおひと)を「おとな」と読むほど、

神楽についてほとんど何も知らない状態でした

 

「まずは古事記をマンガで読んでみると良いよ。」

と教えて頂き、マンガで古事記を改め学びつつ、

大人神楽の映像や解説をホームページで調べたり、

できることを重ねながら本番を迎えました。

 

(今の時代はインターネットが普及していて本当に有り難い。

普及していない頃は、番組制作で図書館にこもりきりの日々でしたからね〜

 

けれど、どんなに知識を深めても、

実際に見たり、聞いたり、触れたりすることには

とても及ばないことを実感。

 

本番の感動は言葉では言い表せないほどでした

 

そしてやはり、

日之影町で直に神楽を観たいという気持ちになりました

 

 

大人神楽保存会の頭取 甲斐さんにお話を伺うと、

地元で行なう神楽では、最後の神楽の演目「舞開き(まいひらき)」で、

舞手もお客さんも感極まって涙が流れるんだそうです

(頭取というのは、会の長です。)

 

その舞開きでは、

天岩戸が開き天照大神(アマテラスオオミカミ)がお出ましになります

世の中に光が戻り、八百万の神々が喜ぶ様子を表した舞です。

 

*左が天照大神。今回は小学1年生の女の子が演じてくれました

 

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神楽の演目は、地域によって違います。

大人神楽は28番。

高千穂神楽は33番あります。

 

 

その地域地域に口伝えで受け継がれてきた伝承文化の神楽。

そこには、私たち日本人の奥底にある

思想や文化が詰まっていることを教わりました。

それは、

これから人生を歩む上でも大切なことのように感じています

 

今回の神楽公演で感じたことや学んだ神楽のことを

少しずつですがブログに綴っていけたらなと思っています

 

 

相手を理解して、自分の事もきちんと伝えられる世の中に。

日日是好日(にちにちこれこうじつ)

 

UNITED WAVES 合同会社

音・光・そして想い・・・3つの波をつむいで心をつなぐ。

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【業務内容】

コンサート・イベント・式典・放送に至るまで

企画制作から出演、

音響のプランニング・オペレーションまでトータルでお受け致します。

また、教育機関での経験もあり、

企業研修や学校などでの各種研修やセミナー・講演会も手がけています。

お気軽にご相談ください。

【研修プログラム一例】

・コミュニケーション研修

・想いが伝わる思考術

・スピーチトレーニング

・アンガーマネジメント入門講座

コンビニエンスストアの地域活動☆

 

普段は競合しているコンビニエンスストア各社のみなさんが勢揃い

6年ほど前から司会を担当させて頂いている

一般社団法人日本フランチャイズチェーン協会の

コンビニエンスストア セーフティステーション活動報告会。

 

今年は神奈川会場を担当させて頂きました

 

今回は日本フランチャイズチェーン協会の副会長を務めていらっしゃる

ローソンの玉塚会長が主催者としてお越しでした。

テレビで拝見することはありますが、直に拝見するのは初めて

*写真は報告会最初のご挨拶。

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こんにちは!

フリーアナウンサー

話し方講師・コミュニケーションコンサルタントの三島澄恵です(^^)

ブログをご覧下さりありがとうございます

 

 

フランチャイズの1つであるコンビニエンスストアでは、

2005年から本格的にセーフティステーション活動をスタートしています

 

ここ数年の大きな地震など自然災害の際にも

いち早くお店を開けたり、

被災地支援に取り組んでいることをご存知の方も多いのではないでしょうか。

今では、国からの要請も

 

その他にも地域の安心・安全のために

様々な取り組みを行なっていらっしゃいます。

その1つが、「セーフティステーション活動」です

*活動を行っているコンビニエンスストアはエスゾウくんマークが目印

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振り込め詐欺の未然防止や

女性や子どもの駆け込みの対応

小中学生の職場体験や見守り活動など

24時間明かりが灯っているコンビニエンスストアだからできる活動をはじめ、

地域の安心安全や親睦を深めるための取り組みがあります。

 

報告会では、それらの取り組みにおいて

見本となるような事例を行なった店舗の表彰式もありました

今回は33店舗のみなさまが表彰を受けました。

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表彰店舗を代表して5店舗のオーナー様にインタビュー

うち3店舗は高齢者の振り込め詐欺の未然防止でした

まだまだ多い振り込め詐欺。

周囲の人の目配りが未然に防ぐことに繋がっているんですね

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この他、警察の方とコンビニエンスストアスタッフの方による模擬訓練。

迫力の演技でした

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近くで便利というコンビニエンスストアが

今では、地域に根付くコンビニエンスストアに変わってきました。

 

全国津々浦々にあるコンビニエンスストア。

あなたのすぐそばにあるコンビニエンスストア。

だからこそできる活動「セーフティステーション活動」

みなさんの暮らしを見守ってくれていますよ

 

 

 

相手を理解して、自分の事もきちんと伝えられる世の中に。

日日是好日(にちにちこれこうじつ)

 

 

UNITED WAVES 合同会社

音・光・そして想い・・・3つの波をつむいで心をつなぐ。

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