こんにちは。
フリーアナウンサーの三島澄恵です。
ラジオ番組を担当し始めた頃、「〜ですね。」「〜ですよね。」などの「ね。」を頻繁に使っていたようで、先輩から指摘を受けたことがあります。
文末に「ね。」がつくと、これに「?」がついて質問しているようでも、相手に同意を求めている印象になります。また、「〜ということですよね?」という表現だと、相手の考えを決めつけてしまった印象を与えることがあります。
先日、杉良太郎さんが、運転免許証を自主返納をされたことがニュースやワイドショーなどで取り上げられていました。
自主返納に至った経緯や奥様の伍代夏子さんに相談されたのか?など、様々な質問に丁寧にお答えになられていました。そして、ある程度終盤に差し掛かった時に、ある記者の人がこう質問しました。
「明日は我が身と思うことが一番大切ということですよね?」と。
私はインタビューを最初から見ていましたが、杉さんは一言も「明日は我が身と思うことが大切」ということは言葉として表現されていませんでした。話の内容からすると、もしかしたらそれに似たこともあったかもしれませんが、この質問に私はとても違和感を覚えました。
この質問に杉さんがどのように返答なさるかと見ていたら、「そうですね。」と同意はせず、かといって記者の方を否定することもなく、ご自身の考え方を話されていました。
みなさんも、話し相手からまるで自分の考えを決めつけられたように「〜ということですね?」と聞かれたら、どんな感じがするでしょうか?
それが、自分が考えていたことであれば同意をされるでしょうが、似ているけれどなんとなく違うと感じたり、そもそもそんなこと言っていないということだと、どう答えるでしょうか?
今回の「明日は我が身」に関しては、
「明日は我が身と思うことが一番大切ということでしょうか?」
とそのまま聞けば、押し付けや決めつけという印象は薄れます。
ただできれば、相手が言ってない言葉を聞き手が自分の視点で変換するよりも、相手が発した言葉で聞き返した方が、相手も答えやすくなります。
質問の仕方。
それによって答え方や信頼関係も変わってきます。
みなさんは相手の話を聞く時に、どんな風に聞いていますか?
最後まで読んでくださりありがとうございます。ご質問やご感想はお気軽にお寄せください。
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