新年のご挨拶が遅くなりましたが、改めて、あけましておめでとうございます。
さて、今年2022年は、ブログテーマを「話し方のハナシ」に変え、普段、私が話を考えるときに行っていることや、発音や発声の練習など、どうすれば「伝わる話し方」になるのかを綴っていきたいと思っています。
そもそも私は、話すのは得意ではありませんし、歳を経るごとに自分の話し方って下手だなと思っています。(若い頃は、怖いもの知らずだったんでしょう、きっと。)
けれど、そんな私でも、人前で話すと「わかりやすい」「簡潔」「聞きやすい」「良い声」など、ありがたいお声がけをいただきますし、企業研修では、受講後のアンケートで満足度100%を頂いたこともあります。(自分で驚きです)
今日から、話す上で何を最初に始めたら良いのかを順を追って綴っていきますので、何かの参考にしていただけたら幸いです。
今回は、私が人前で話すときに、「最初に何をしているか」についてです。
私が最初に行うのは、「誰に」「どの程度の時間で」話すかを考えることです。もちろん、内容も大まかなことは考えますが、それ以上に、「誰に対して話すのか」「どの程度の時間で話すのか」ここをまずクリアにしています。特に、「誰に対して」という部分は、話す上で最も重要ではないかと考えています。なぜなら、内容・言葉選び・話す口調なども含め、この点がおろそかになると伝わらなくなるからです。この点は、改めてお伝えします。
今回は「どの程度の時間で話すか」についてです。
私は、よく時間を守れずに話しをしている人を見かけます。例えば、イベントでの主催者や来賓の挨拶、質疑応答、スピーチ、講演など、本来は決まっている時間があるにもかかわらず、その時間を気にせず話をし続ける人がいます。
話している本人は気持ち良いかもしれませんが、聞いている人たちは集中力が切れてしまい、結果「伝わらない」と言うことが起きてきます。また、「時間を守れない人」という印象や「約束を守れない人」など、マイナスなイメージを持たれかねませんし、他に話す人がいる場合、その人たちの時間を奪うことにも繋がりかねません。
決められた時間内に、伝えたいことを伝えると言うのは、とても大切なことです。
では、どうやって話す内容と時間を考えているかです。
それは、積み重ねてきた時間の経験と感覚というと答えになりませんので、少し具体的に書いていきます。
私が実際に担当した経営者向けの研修を例にお話ししていきます。
テーマは、「トップに求められる『聞く』リーダーシップ〜自ら気づき、考え、行動する人材育成で組織を強くするために〜」でした。時間は90分です。
私が研修を組み立てる際ですが、90分という時間の場合(これが60分などでも)、最初から10分を引いて考えます。なので、80分の研修というわけです。なぜ、10分を引くかというと、研修前に、企業担当者からの紹介や挨拶などがある場合があるからです。また、研修中は受講者の人たちとの掛け合いなどもあり、予想外に時間を取られることもあります。90分ギリギリで内容を作っておくと、時間オーバーになりかねません。最初から10分ほど余裕を持たせておいて、質疑応答で調整したり、予備の話を用意しておいて調整する方が、時間通りに終えられます。
次に、研修の流れを項目ごとにノートに書いていきます。
1.アイスブレイク
(研修の本題に入る前に場の一体感を持たせたり、緊張を緩めるような内容)
2.プロローグ
研修の目的や手に入れて欲しいことなど、受講者と目標の共有をする
3.本題
①なぜ、聞くことがリーダーに重要なのかがわかるデータの紹介
(受講者自身は、普段の自分を振り返り気づけるように)
②「聞く」というのは、どういう効果をもたらすのか
③聞き方の基本(ワークを取り入れながら)
4.聞き方ロールプレイング
5.まとめ
ざっと、このような感じです。
この時に、話の展開を5分〜10分という時間を基軸にして組み立てていきます。
例えば、次のようにです。
1.アイスブレイク→5分
(研修の本題に入る前に場の一体感を持たせたり、緊張を緩めるような内容)
2.プロローグ→5分
研修の目的や手に入れて欲しいことなど、受講者と目標の共有をする
3.本題
①なぜ、聞くことがリーダーに重要なのかがわかるデータの紹介→5分
(受講者自身は、普段の自分を振り返り気づけるように)
②「聞く」というのはどういうことか。どのような効果をもたらすのか→10分
③聞き方の5つの基本(ワークを取り入れながら)→30分
4.聞き方ロールプレイング
①ロールプレイングの説明とポイント説明→5分
②ロールプレイング→20分(10分✖️2回(2人1組の場合))
5.まとめ→時間調整
なぜ、時間を5分〜10分で考えるかというと、人が集中して話を聞ける時間は「10分程度」と言われているからです。特に、話し手が1人の場合は、聞いている人の集中力はさらに下がりやすいです。そのため私は、5分や10分ごとに話の内容を変えたり、ワークを行ったり、受講者に問いかけをしたりしています。
上記の時間は大まかなのもので、1〜2分余裕を持たせて時間配分をしています。もし、どこかのブロックが予定時間よりも多くなったとしても、最終的に調整ができるようにしています。
今回は研修を元に綴ってきましたが、挨拶やスピーチは、もっと時間が短いと思います。3分〜10分程度で話すことが多いのではないでしょうか。そこについては、また次回お伝えしますが、挨拶やスピーチも、まずは、決められた時間の中で「何を伝えたいか」を考え、箇条書きで書き出して行くと、まとめやすいと思います。
また、どのくらいあれば、どの程度の内容が話せるかについても次回以降お伝えします。
フリーアナウンサー
キャリアコンサルタント
三島澄恵プロフィールはこちらから
https://united-waves.jp