話す力は第一声が鍵

こんにちは。フリーアナウンサーの三島澄恵です。

「三島さんは緊張し〜だもんね。」と言われるほど、周りから見ても、自分でも自覚している緊張し〜の私です(笑)

緊張して足が震えたことは何度もありますし、自分で手元に書いていた漢字が読めなくなった大失態もあります。さらにはイベント最初の自己紹介で「活動しています。」と言うところを「活躍しています。」と言ってしまい、会場爆笑なんてこともありました。今となっては笑い話ですけど。

けれど、緊張は全くしないより、適度にある方が良い話ができます。緊張感が薄れていると、うっかりな失言をしてしまったり、予定時間以上に話し過ぎてしまったり、口調にも締まりが無くなってしまったりと様々な影響が出ることがあります。適度な緊張感は、話す力を強くします。


私はずっと、緊張しない方法を色々と試してきましたが、今は、「緊張を味方につける」という考え方に変わりました。

その一つの鍵が、話し始めである「第一声」です。

例えば、「みなさん、こんにちは。」が最初の一言だとしましょう。緊張した状態でステージに出た瞬間、呼吸も整えず、会場もしっかりと見渡さず、早口で、意識をせずに言ってしまうと、その後もそのまま早口で話してしまいます。言葉に詰まったり、間違えたりすると、さらに緊張が増ししどろもどろになったりします。

緊張している時こそ、動きはゆっくり堂々と、ステージに出たら一息起き、会場を見渡し、一番遠くの人に向かって話す意識で、「みなさん、こんにちは!」とゆっくり、はっきりと言ってみてください。

声を一番遠くの人に届くように話そうとすると、口も大きく開き、それまで緊張で固まっていた筋肉が少しほぐれます。

さらに大切なのは、声を出すということは息を吐き出すということ。緊張している時に深呼吸をする人は多いと思いますが、深呼吸で大切なのは、まず大きく吐き出すということです。一番遠くの人に声を出そうとすれば、吐き出す息も多くなるため、その後にしっかり息を吸うことにつながります。もっといえば、息を吸うための間ができることで、その後の話も落ち着いて話すことができるようになります。

私も緊張しているときは、気づかぬうちに体が前かがみになっていて、早口になりがちです。そんな時は、だいたい途中で言葉に詰まったり、とちったりしています。とちるとそれでまた焦って、緊張が高まるという悪循環です。緊張している時こそ、姿勢良く(少し胸を張る程度)し、第一声をはっきりと大きな声で話すことで、その後も詰まることなく終えることができます。

話し手が余裕を持って話せていると、聞いている人も余裕が生まれ、話し手の話を理解しやすくなります。

「話し始めの第一声」を意識できれば、話す力が高まります。

プレゼンテーションやスピーチトのレーニングでは、ご要望に合わせてプログラムしています。

内容を考えるところから、話すところまで。トータルで対応していますのでお気軽にご相談ください。

自分の意思を伝える力

こんにちは。フリーアナウンサーの三島澄恵です。

ある企業の方から、最近は、会社を辞める時に弁護士を立てる若い人が増えているという話を聞きました。辞めるという意思表示を自分で直接言うのではなく、弁護士に代弁してもらうというのです。別段、会社の体制に問題があったわけでもなく、何か会社ともめているわけでもないにもかかわらずです。

その話を聞いて驚いたと同時に、「これでいいのだろうか?」と思ったのが、私の正直な感想です。

日本人は、自分の意見をはっきりと相手に伝えることはあまりしません。忖度という言葉が一時流行りましたが、「言わなくてもわかるだろう。」「言わなくても分かってくれ。」というような文化が根強く残っています。

誤解の無いように言いますが、私はこの文化は好きです。白黒はっきりさせず、曖昧でグレーな感じも時に必要だと思いますし、それが、日本人の優しさのひとつやおもてなしの精神にも通じているのではないかと感じるからです。

けれど、それとは逆に、世の中が多様化する今の時代には、やはり自らの考えをはっきりと話すという力は、これからますます求められると思うのです。

東京に出てきた頃、あるイベント現場で取りまとめをしていた制作会社の社長に言われました。

「欲しいものは欲しいと言わなきゃ出てこないよ。」と。

その時、私はイベントの司会で、司会台で使う手元用の明かりが欲しかったのですが、進行スタッフの人は忙しそうで声をかけられずにいました。結局、リハーサル前にあたふたしてしまい、制作会社の社長に指摘されたのでした。

以来私は、「欲しいものは欲しい。」と、現場でお願いするようになりましたし、日常生活でも、あまり考えすぎず要望を伝えるようにしています。まっ、歳をとったっていうのもありますけどね。(笑)

自分の意見をはっきり伝えるというのは、時として、とても勇気がいることです。それに慣れていない日本人にとっては、さらに難しいことなのかもしれません。

それでも、自分の人生を切り拓けるのは自分だけ。自分の人生を生きるのは自分自身。誰も代わって生きてくれません。

自分がやりたいことや自分の意思を自分で伝えることをせず、人に代わってもらうというのは、自分の人生を生きることを放棄しているようにさえ、私は感じるのです。自分の意思を伝える力は、人生を切り拓く力でもあると思います。

あなたは、どう考えますか?

大手建設企業様で4年前から研修をさせていただいています。

今年は、グループのトップリーダーのみなさんに「聞き方」の研修です。

「人の話をどう聞くか?」

ここにも、話し方のコツがたくさん詰まっています。

リーダー研修

最後まで読んでくださりありがとうございます。

ご感想やご質問は、お気軽にお寄せください。

https://united-waves.jp

一番伝えたいことをシンプルに

こんにちは。フリーアナウンサーの三島澄恵です。

話す上で一番大切なことは、伝えたいことを明確にするということです。これが最も重要で、最も難しく、最も悩むところです。私もこうやってブログを書きながら、書いては消し、書いては消しの繰り返しをしています(笑)

けれど、自分が叶えたい夢であれば、あまり難しく考えず、シンプルに言葉にする方が伝わるような気がしています。

私は、「話す仕事をしたい。」と、ずっと言っていました。

思い返せば、中学生の頃は「ラジオのパーソナリティになりたい。」と言っていて、その後、高校・大学でも、「アナウンサーにになりたい。」と言っていました。

気づけばそうなれましたが、学校の先生も、友達も、親や兄弟でさえも、まさか私が夢を叶えるとは思っていなかっただろと思います。

私は第二次ベビーブームの世代で、当時、バブルがはじけた後の就職氷河期。放送局も採用を控えていた時代。しかも、たいした学歴もなく、容姿は人並み以下。それでも諦めずに「話す仕事がしたい。」と言葉にしていたことで、周りの人たちががたくさん応援してくれて、ご縁がつながり夢が叶いました。

言葉選びや話す順序は、確かに大切ですが、それ以上に、「私は◯◯をやりたい。(なりたい。)」とシンプルに言葉にして、周りの人に話すことで、人生は切り拓かれていきます。

とはいえ、プレゼンテーションやスピーチのように、自分の考えを話す場では、単に「◯◯がしたい!」だけでは伝わらないですよね。そこに、「なぜ、そう考えるのか」や「それによってどういった結果が出るのか」さらには、具体的なデータや事実などを盛り込む必要があります。そして、そういった様々な肉付けをするからこそ、「伝えたいこと」という話の芯は、ぶれることなく明確にしておく必要があります。

伝えたいことを言葉にするには、タイトルをつけるように短い言葉で表現して、それを1行〜2行の文章(70文字程度)で、全体像が見えるような文書でまとめてみることです。

この方法は、話し方の基本として、あらゆるところで紹介されているので知っている人も多いでしょう。けれど、いざやってみると、なかなか上手くまとまらないものです。頭でわかっていることと、実際にできることは違うんですよね。

放送局で仕事を始めたばかりの頃、企画を提案するときに上司から教わったのは、「通る提案は、最初の2〜3行で面白さが伝わってくる。」というものでした。

以来私は、提案を作るとき、最初の数行を懸命に考えるようになりました。話すときの構成も、これと同じでとても役立っています。

最初に結論(伝えたいこと)を伝え、その全体像がわかる話をして、そこからひとつひとつ細かな話をしていくことで、聞き手は、話し手が何を話そうとしているのかを理解しやすく、次の話も聞きたくなります。

話す中身を考えていると、あれもこれもと欲が出たり、これで良いのか?と何度もやり直したり、果ては何が言いたいかわからなくなったり、考えるのが嫌になることもあります。

けれど、そうやって、あ〜でもない、こ〜でもないと言葉を選び、何度も何度も書き直す中で、溢れかえっていた言葉も、複雑になっていた頭の中も徐々に削ぎ落とされ、シンプルになっていくものです。

シンプルに言葉にできるというのは、自分の中で伝えたいことが明確になっているということです。それは、「◯◯になりたい!(やりたい!)」とシンプルに自分の夢を言葉にすることと同じです。

一番伝えたいことをシンプルな言葉で表現すること。

いま、プレゼンテーションやスピーチなどで悩んでいる人は、それができるまで繰り返し繰り返しトライしてみてください。伝わり方が大きく違ってきますよ。

年明けのお仕事。トークショー第三弾、

ゲストは女優の奈緒さんでした。

去年のNHK連続テレビ小説「半分、青い」のヒロインの幼馴染

木田原菜生役を演じた奈緒さん。

今年は、映画の出演も多いそうです。

NHKハート展新宿展 トークショーゲスト:奈緒さん

最後まで読んでくださりありがとうございます。

ご質問やご感想がありましたら、お気軽にコメントをお送りください。

どうしたら話し上手になる?

こんにちは。

フリーアナウンサーの三島澄恵です。

経営者のスピーチトレーニングや、企業での話し方トレーニングを行っていますが、その度に聞かれるのは「どうすれば、話し方はうまくなるんですか?」です。 

話し上手になりたいと思っている人は少なくありませんし、私自身、自らの話し方には日々反省ばかりです。仕事柄、話すのが得意と思われがちですが、自分では全くそう思っていないんです。話し方が上手くなる特効薬のようなものがあれば、私が知りたいくらいです(笑)

それでも私は、話すことを学び始めてかれこれ30年。仕事として向き合い始めて25年ほど経ちました。

話し上手になるには、「1に熟考、2に練習、3、4が無くて、5に場数(アウトプット)。」という具合に、インプットしたものを考え、まとめて、練習を積み、本番を重ねていくという、とても地道な繰り返ししかないと実感しています。

ただ、それよりも大切なのは、自らの心持や、自分自身の在り方(生き方)だと感じています。なぜなら、話し方は自分そのものだからです。

政治家や経営者、芸人やタレントの方々などが、失言で失敗されている姿を多々見聞きします。言った本人は悪気なく使った言葉、うっかり言ってしまった言葉、ちょっとした目線や態度なども含めて、これらは、その時の心持ちや、その人自身がどのように生きているかというものが表れます。特に、急な対応を迫られた時や謝罪の時、その逆に気を抜いている時や自信が付いてきた時などは、その人の本質が見え隠れしてしまいます。

 

私の失敗談をひとつ。

ある企業の社長に謝罪に行った時のことです。

まずは即電話で謝り、その後、直接謝罪に伺いました。とにかく申し開きをせずに謝っていたのですが、途中、社長が、事の経緯を聞いてくださったので説明をしました。しかしそれが失敗でした。私の説明が社長には言い訳に聞こえ、その点を社長にも指摘を受け、さらに謝るという大失態。

今思い返しても恥ずかしい限りですが、ことの経緯を説明しているときに、私の心の何処かに「理由を知ってもらえれば許していただけるのでは。」という甘い気持ちが出てきたんだと思います。

「話し方は自分そのもの。」そのとき改めて、身に染みました。

自信を持って話すことは大切なことですが、自分のことを話し上手だと思っていると思わぬ失言をしてしまうことがあります。

自分の信念を持つということは大切なことですが、自分の話していることが全て正しいと思い込んでいると横柄な態度になり、周囲の人の応援を得られなくなることがあります。

そもそも、相手があなたの話を聞こうとしてくれなければ、どんなに上手に話しても伝わりません。まずは相手が、あなたの話を聞いてくれる土壌づくりが何よりも大切なことではないかと思うのです。

本当に話し上手な人は、難しい言葉を使ってできる人に思わせたり、流暢に話して格好良く見せたりせず、素直に、真摯に、謙虚に、情熱を持って向き合っている人です。

基本的なテクニックはたくさんありますが、その根底となる自分の在り方を忘れてしまわないように。この文章を綴りつつ、私自身取り組んで行こうと、思いを新たにしています。

今年は、年明け早々、3人方々のトークショーの司会を担当しました。

お二人目は、柳家花緑さん。

新年、初笑い。楽しいトークショーになりました。

NHKハート展新宿展 トークショー 柳家花緑さん


最後まで読んでくださりありがとうございます。

次回もお付き合いください(^^)

ユナイテッドウェーブス合同会社

https://united-waves.jp



「話す力」は人生を切り拓く

こんにちは。

フリーアナウンサー・話し方講師、キャリアコンサルタントの

三島澄恵です。

2019年がスタートしはや半月。

目標を新たに日々をお過ごしかと思います。

私は今年は、ブログを書くことを継続していこうと思っています。

今年もどうぞ、よろしくお願いいたします。


さて、今年からブログのタイトルを

「人生を『話す力』で切り拓く」に変えました。

その大きなきっかけは、

昨年、TEDxKyotoで、登壇者のスピーチトレーニングを

担当させていただき、改めて、「話す力」の重要性を感じたからです。

私は高校時代に放送部に入部したことで、

「話す」ことを基礎から学び、身につけ、磨くことをしてきました。

それから約30年。

10代の頃に出会った「話す力」は、

その後の私の人生を大きく変えました。

念願だった放送局での仕事に就くことができ、

夢だったアーティストのインタビューをし、

フリーになり東京で仕事をスタートし今を迎えていますが、

それは、自分の想いや考えを周りの人たちに話したことで、

そんな私を応援してくれた人たちがいたおかげです。

私はこれまで、インタビューやトークショーなどを通して、

経営者、アーティスト、ミュージシャン、アスリート、

タレント、クリエーターなど、様々な業界の一流の方々に

お話を伺ってきました。

その数、2,000組を超えると思います。


そんな中で感じているのは、

みなさん、自分の想いを表現することに長けているということです。

表現上手といっても、流暢に話せているということでも、

順序立ててきれいに話せているということでもないんです。

言葉を通して、その人の想いが伝わってくるというのが、

私が感じていることです。

夢を掴むには?

自らの想いを実現するには?

どんなことも、自分一人では成し遂げることはできません。

周りの人たちの応援が欠かせないと思うのです。

そのためにはまず、

話すこと、言葉にすること。表現すること。

実現は、その先にあります。

あなたが話さなければ、誰もあなたの想いには気づきません。

あなたが話さなければ、あなたが何をやりたいのか誰も気づきません。

あなたの心に秘めた想いが十分に育っているなら、

もし、育っていないとしても、

言葉として表現してみると何かが変わるかもしれませんよ。


このブログでは、話し上手になることではなく、

どうすれば、自分の想いを言葉として表現できるか

ということをお伝えしていきます。

私の失敗談をたくさん交えながら、

みなさんの日々のお役に立れてば幸いです。

それでは、2019年もどうぞよろしくお願いいたします。

今年最初のお仕事は1月3日のトークショーでした。

NHKハート展の新宿展。

お話を伺ったのは、墨絵アーティストの茂本ヒデキチさん。

当日は、墨絵のライブペインティングを見せてくださいました。

その時に描いてくださった作品。

みなさんにとっての2019年が勢いあるものになりますように、

願いを込めて。


NHKハート展新宿展 トークショー 茂本ヒデキチさん

最後まで読んでくださりありがとうございます。

ご質問やご感想はお気軽にお寄せください。

ホームページ

https://united-waves.jp