3.11という日に

こんにちは。
フリーアナウンサーの三島澄恵です。

今日は、3月11日。
東日本大震災から8年。

当時私は、仙台で地震に遭いましたが、みなさんそれぞれに、今日のこの日を振り返り、想うことがあると思います。

TEDxKyotoで登壇した一般財団法人ユナイテッド・スポーツ・ファウンデーション(以下:USF)代表理事の諸橋寛子さんは、福島県出身。

震災後、外で遊べなくなった福島の子供達のために設立したのが、この財団USFです。
TEDxKyotoでは、震災直後のこと、その後にどのような活動が始まり、そして月日を重ね、どう変わって行ったのかも語っていらっしゃいます。

ご覧になった方も、そうでない方も、今日という日にご覧いただければと思います。

自分に何ができるか、私も改めて考える1日です。


TEDxKyoto 2018 スピーカー 諸橋寛子さん


諸橋寛子さん
ユナイテッド・スポーツ・ファウンデーション代表

福島県いわき市生まれ。大学卒業後商社勤務を経て、創業者の父が経営していた洋服やスポーツ用品の小売業に15年ほど携わる。しかし、2011年3月11日の東日本大震災で約70店舗が崩壊。復興支援活動を通じ、全ての人に勇気や感動を与えることができる「スポーツの持つ力」を再認識し、同9月、一般財団法人UNITED SPORTS FOUNDATION(USF)を設立。 設立から7年、スポーツを通じて健康的な社会の創造発展、未来を担う子供達の育成貢献を理念とし、日本全国で約60万人の子供達と触れ合い、スポーツ文化振興活動に尽力している。子どもたちの笑顔を引き出し、さらには性別や年代を越えて感動を共有することができるスポーツ。その「スポーツの力」で、人々の心が動き、成長することを伝えたい。



耳で聞いた時に伝わる内容

2月も中旬を過ぎ、少しずつ春の足音が聞こえてくるようになりました。
先週末は冷え込んだり、暖かくなったりと気温差も激しかったですが、みなさん体調を崩したりしていませんか?
これから三寒四温の時期。くれぐれもご自愛ください。

TEDxKyotoで登壇された一般財団法人ユナイテッド・スポーツ・ファウンデーション代表理事の諸橋寛子さんのスピーチトレーニングですが、先週からは、スピーチの内容について綴っています。

スピーチの内容は、実際に声に出すトレーニングを始めてからも調整が続きました。本番は11月4日でしたが、最終的に原稿が固まったのは声に出したトレーニングの2日目の10月25日です。
声に出して練習することで様々な気づきが生まれますが、今回は「全体を耳で聞いた時に内容が伝わるか」という点について綴っていきます。

TEDxKyotoでは、発表者一人の持ち時間は約12分です。

12分というのは長いようで短く、短いようで長いものですが、聴衆の集中力が途切れることなく聞ける時間ということも考えられているように思います。

余談ですが、私たちの脳が本当に集中して話が聞けるのは10分〜15分程度だと言われています。そのため、15分程度で、次を聞けるように話題を変えたり、映像や画像を入れたり、他の人が話したりという工夫をすることで、次の15分の集中ができるというのです。
プレゼンテーションやスピーチに限らず、講演会や授業などの構成を作るときにも参考になるのではないでしょうか。

さて話は戻り、「全体を耳で聞いた時に内容が伝わるか」ということです。
プレゼンテーションや研修などは、聞き手に資料が用意されている場合も多いと思います。そのため、話が途中わからくなったり、聞き取れないところがあったりしても資料で確認することができます。しかし今回のように、手元に詳細な資料が無い場合は、耳で聞いて理解できるということがとても重要です。

みなさんも聞いていて経験が無いでしょうか?
一つ聞き漏らしてしまい、話についていけなくなったりしたことや、聞き終えて、なんだか印象が薄かったりしたこと。

今回のように、聴衆が詳細な資料を持たず、基本的には聴覚のみで情報を聞いていると、聞き終えたときに、何の話をしていたのか印象に残りづらいことが起きがちです。
それは、話し手の表現力も関係していますが、それ以前に、言葉選びや構成ということも大きく関係しています。例えば次のようなことです。

◆聴衆が耳で聞いて聞きやすく、理解しやすい言葉を使っていること。
 また、聞き間違いを起こさない言葉を使っていること。

◆伝えたいことを繰り返し伝えられていること。

◆伝えたかったことが印象に残る文脈であり、構成であること。

このような点は、実際に声に出して練習してこそわかります。

声に出して練習するときは、その様子を録画をして自分で見直すことをおすすめします。一番良いのは、私のような専門のトレーナーに細かなアドバイスをもらったり、周囲の人に立ち会って見てもらい感想をもらったりというように、第三者に意見を求めることです。
そうすることで、客観的視点でスピーチの内容を練り直すことができ、聴衆により深く、あなたの伝えたいことが伝わるようになります。

諸橋寛子さんのTEDxKyotoでの発表の様子。
ご覧になっていない方は、ぜひご覧ください。

TEDxKyoto 2018 スピーカー 諸橋寛子さん

話し方は、経営者やビジネスマン、学校の先生や研修講師、さらには、大学生、高校生、小中学生、未就学児までまで、幅広い方々を対象に行っています。
お問い合わせはお気軽にどうぞ。

ユナイテッドウェーブス合同会社
https://united-waves.jp
info@united-waves.jp

話し手の人間味が伝わる話

こんにちは。フリーアナウンサーの三島澄恵です。

TEDxKyotoに登壇された一般財団法人ユナイテッド・スポーツ・ファウンデーション代表理事の諸橋寛子さんのトレーニングに関わらせていただいた本番までの4ヶ月間を綴っています。

前回のブログでは、より具体的で実体験の話の方が伝わるということをお伝えしましたが、今回も実体験の話が、話により深みを与えるということを綴ります。

原稿がある程度できた頃に、TEDxKyotoの担当者の方から「きれいにまとまりすぎている」というアドバイスがあったと諸橋さんに聞きました。きれいにまとまっているというのは悪いことではありませんが、聴衆の心に届くには、話し手の人間味や人柄が伝わる工夫が必要です。
その時ふと思い出したのが、以前、諸橋さんから聞いた子供たちの話でした。

それは、子供たちの大脱走の話


諸橋さんが代表を務める財団では、小学生を対象にスポーツキャンプという企画を行っています。2泊3日で、様々なスポーツを体験するんですが、その指導は日本代表などを務めるトップアスリート。
キャンプ運営はボランティアを募集、外国人の参加もあって国際交流も行われます。夜は英語で発表会もあったり、貴重な経験ができる企画です。

けれど、このスポーツキャンプでは、毎回と言って良いほど、子供たちのケンカや誰かが脱走しそうになったり、帰りたいとホームシックになったり、それはもう大変なんだそうです。小学3年生~6年生なので親御さんと離れ、しかも初めて会う友達ばかりで、ふとした瞬間に寂しくなるんでしょうね。

そんな様々なことが起きつつも、子供たちは、2泊3日のスポーツキャンプが終わる頃、大きく成長しているんだそうです。

その話をしている時の諸橋さんは、とても喜びに満ち溢れていて、内側からのエネルギーがほとばしっているような感じを私は感じていました。
スポーツキャンプを通して、子供たちが変化・進化・成長を遂げて行く姿は、まさに諸橋さんが今回のTEDxKyotoで聴衆に伝えたかったことです。

この子供たちの話。
スピーチの後半部分に出てきます。会場はちょっとした笑いに包まれますが、それ以上に、子供たちが成長し、生き生きとしている姿が聴衆にも伝わっていたように思います。それは話し手である諸橋さんの子供たちへの気持ちが伝わったからこそだと感じています。

話し手が喜びに満ち溢れていたり、情熱を込めて話せる話は話し手の気持ちが伝わる話です。
それはまた、話し手の人間味や人柄が伝わることにもつながります。

あなたにもきっと、そんな話題があると思います。
あなたの話す力は、あなたの心の引き出しにたくさんありますよ。

諸橋寛子さんのTEDxKyotoでの発表の様子。
ご覧になっていない方は、ぜひご覧ください。

TEDxKyoto 2018 スピーカー 諸橋寛子さん

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抽象的な話よりも具体的な話

こんにちは。フリーアナウンサーの三島澄恵です。

TEDxKyotoに登壇された一般財団法人ユナイテッド・スポーツ・ファウンデーション代表理事の諸橋寛子さんのトレーニングに関わらせていただいた本番までの4ヶ月間を綴っています。

前回からの続きです。諸橋さんのトレーニングがスタートしてからも、話す内容の調整はギリギリまで続きました。

その一つが、「より具体的で聴衆の心に届く話題であるか」です。

諸橋さんが財団を設立し、最初に行ったのは、放射能問題で外で遊べなくなった福島の子供達のための無料運動施設の開設でした。

諸橋さんは福島県郡山の出身。ご自身にもお子さんがいて、外で遊べない子供達の姿は、より強く心に残っていたのだと思います。私も諸橋さんから何度となくこの時のお話を伺いましたが、その話をされる時の諸橋さんの姿を見るたびに、故郷福島のために、福島の子供達のためにという想いがひしひしと伝わってきました。

スピーチの中には施設開設の話は入っていますが、しかしまた、非常にデリケートな話題であることも事実です。限られた時間の中で、誤解を与えるような表現があってはいけない。けれど、切実な現実を伝えたい。
そこを踏まえて、ディスカッションを行いながら一緒に調整をして行きました。

諸橋さんの話を聞いていると、震災後、福島の子供達の肥満率は一気に増加したというお話があり、この話を加えることにしました。具体的なデータを加えなくても、これだけでも十分に子供達が外で遊ぶことや体を動かすことがどれほど大切なのかが伝えられると考えたからです。

抽象的な話よりも、具体的な話。
さらには、話し手の実体験は説得力が高まります。

話す内容を考える時、心の奥にしまっていたり、すでに忘れてしまっているような経験を思い返してみることをおすすめします。一人で考えても良いのですが、もし上手な聞き役の人がいれば、その人に話してみてください。
トーク・スルーというテクニックがあります。これは、自分の考えていることを第三者に話すということです。話すことで記憶(脳)が刺激され、思わぬアイディアやヒントが浮かぶきっかけになります。

私がスピーチトレーニングを行う際は、このトークスルーのテクニックを使うようにしています。そうすることで、スピーカーの中にある思考が整理され、クリアになっていきます。

プレゼンやスピーチを控えているあなたも、誰かに話を聞いてもらってはどうでしょう?もしかしたら、話す力をアップさせる話題が湧き出て来るかもしれませんよ。

諸橋寛子さんのTEDxKyotoでの発表の様子。
ご覧になっていない方は、ぜひご覧ください。

TEDxKyoto 2018 スピーカー 諸橋寛子さん

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話し始めに聴衆を惹きつける

こんにちは。フリーアナウンサーの三島澄恵です。

TEDxKyotoに登壇された一般財団法人ユナイテッド・スポーツ・ファウンデーション代表理事の諸橋寛子さん。
そのトレーニングに関わらせて頂いた本番までの4ヶ月間を綴っています。

前回のブログには「何を伝えるかを明確にする」ということ、そのために自分の振り返りをし、かつ熟考することの大切さを書きました。

「何を伝えるか?」
これが決まったとはいえ、今度は、それを伝えるための実体験や具体的な情報を考えていくことになります。

諸橋さんが伝えようと決めたことは「変化・進化・成長の必要性」です。
「なぜ、『変化・進化・成長』が必要なのか?」

そこには、諸橋さんが生まれて育ってきた家庭環境、お父様との急な永遠の別れ、故郷の福島を襲った未曾有の災害など、とても12分程度で語り尽くすことはできないほどの話が詰まっています。けれど、そのどれひとつも落とすことなく、しかも、伝える核となる「変化・進化・成長」が薄れることなく、しっかりと話の中心になるように入れていくというのは、諸橋さんの熟考の上の熟考、再考の上の再考によって成し得たものです。

諸橋さんは、普段から人前で話す機会も多く、普段から話題を積み重ねて来られていたので、最初の時点で大まかな内容や流れは固まっていたように思います。初稿から話の流れは大きく変わりませんでしたが、それでも最終稿はだいぶ違うものになっていました。

諸橋さんは仕事でも、財団でもスポーツに関わることをなさっています。しかも今では、世界最高峰の障害物レース「スパルタンレース」にも出場するほどです。日課では、10キロのジョギングやジムでの筋力トレーニングなどに取り組まれていて、子供の頃から、スポーツが得意だったんだろうと感じられるほどです。

が、しかし、実は諸橋さんは、子供の頃から大のスポーツ嫌い、大の苦手だったんだそうです。

初稿では、スピーチの最初に「幼少の頃から運動音痴、運動嫌い」とあったものの、スパルタンレースについては盛り込まれていませんでした。

しかし、本番では、最初に世界最高峰の障害物レースに出ている姿がスクリーンに映し出され、その話から始まりました。そして、その画像をバックに、諸橋さんは「大の運動嫌い、運動音痴」を告白されます。
しかも、「初めてのボール投げで、顔面でボールを受けて鼻血を出した」という具体的な話があり、会場は驚きと和やかな雰囲気に包まれました。
そのギャップの大きさに観客は惹きつけられて行きました。

話し始めに、聴衆を惹きつける。

これは、とても重要なことです。
今回のようなギャップの話に限らず、聴衆に「スピーカーの話を聞きたい」「このスピーカーって面白そう。」そう感じてもらえれば、導入部分は大成功です。

世界最高峰障害物レース「スパスパルタンレース」の模様

諸橋さんの場合、世界最高峰の障害物レースに、出場した時の引き締まった身体と満面の笑みで、泥まみれになりながら挑む姿が映し出されつつ、でも実は、スポーツは大嫌いだったと語るギャップに、会場の人は「えっ!?なんで?うそでしょ!?」と引き込まれて行ったのです。

話の先を聞きたくなる工夫もまた、話す力を高める要素です。

諸橋寛子さんのTEDxKyotoでの発表の様子。
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TEDxKyoto 2018 スピーカー 諸橋寛子さん

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伝えたいことは何か?

こんにちは。フリーアナウンサーの三島澄恵です。

一般財団法人ユナイテッド・スポーツ・ファウンデーション代表理事の諸橋寛子さん。2018年11月のTEDxKyotoの登壇者のお一人です。
ありがたいことに、その諸橋さんのスピーチトレーニングに、私は関わらせて頂きました。

諸橋さんとのご縁は、これまで3回のブログに綴らせていただきました。
今日からはいよいよTEDxKyotoまでの道のりです。

諸橋さんからトレーニングのご連絡を頂いたのが、2018年7月。初回は、スケジュールの相談だったり、何について話すかという大まかな打ち合わせでした。

TEDxKyotoの運営団体では、話す内容から本番前のスピーチトレーニング、リハーサルや当日のトレーニングまで、担当者の方がバックアップをしてくれます。TEDの精神に基づいたアドバイスが、次々に送られてきます。
私は、その理念や状況を把握しながら、その上でトレーニングに関わらせて頂きました。

スピーチのトレーニング自体は、10月に入ってからでした。
それまでは、話す内容の調整。諸橋さんは、原稿を書いては、運営側からのアドバイスをもらい、さらに書き直すという繰り返しをされていました。話す内容に関しては、私は深く関わりませんでしたが、それでも「伝えたいことは何か?」という点においてお手伝いさせて頂きました。

諸橋さんとの最初の打ち合わせの際、「伝えたいことは何か?」ということを色々とお尋ねしました。その時点では、「あれも、これも」という具合に、伝えたいことがたくさんある状況でした。
しかし、スピーチの時間は12~3分程度。伝えたいことを1つに絞る必要がありました。そこで、自分の振り返りを行う「MY LIFE FLOWERシート」を書いて頂きました。

このMY LIFE FLOWERシートは、自分の人生を花に見立てて、これまでの人生の振り返りや人生で大切にしていること、また、影響を受けている人や思想について書き込むシートです。諸橋さんがTEDxKyotoで話す内容は、諸橋さん自身の人生に基づいていたので、その内容を明確にするためにも、シートに記入をお願いしました。

ちなみに、このシートは私が独自に考えたもので、研修やトレーニングの際に書いて頂くことがあります。

シートを書き終えた諸橋さんからは、
「先代の影響を受けた自分に気づきました。人が変わること(成長、進化)の必要性を聴衆の皆様にプレゼンしようと思います。」と連絡がありました。
先代というのは、諸橋さんのお父様のことです。諸橋さんは、お父様の経営方針や、何より人生観の影響を受けて育って来られました。

スピーチやプレゼンテーションをするとき、何より大切なのは「伝えたいことを明確にする」ことです。これが無ければ、どんなにテクニックがあっても、どんなに長時間話しても伝わりません。

諸橋さんの伝えたいこと、それは「変化・進化・成長」
これは、本番まで揺らぐことなく話の核をなして行きました。

諸橋寛子さんのTEDxKyotoでの発表の様子。
ご覧になっていない方は、ぜひご覧ください。

TEDxKyoto 2018 スピーカー 諸橋寛子さん

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素直に受け止め、すぐに、練習を重ねる

こんにちは。フリーアナウンサーの三島澄恵です。

TEDxKyotoに登壇された一般財団法人ユナイテッド・スポーツ・ファウンデーション(以下:USF)代表理事の諸橋寛子さんのスピーチトレーニングを担当させて頂いた貴重な経験を綴っています。

諸橋さんのスピーチトレーニングを初めて担当したのが2015年。
そのトレーニングから3年を経て、今回の依頼となりましたが、諸橋さんのスピーチは、3年前に比べ、格段に上達されていました。
それがわかったのは、今回の依頼をいただく半年ほど前です。

USFでは、3年に1度、「感謝の会」というイベントを開催されています。USFの活動を支えてくれている企業や団体、アスリートを招いて、財団の活動報告を兼ねて感謝を伝えるイベントです。この時、私は司会を務めました。
そして、この時に財団の代表である諸橋さんの挨拶を、再び聞きました。

「え~」や「あの~」という無駄な言葉はほとんど無くなっていました。言葉には強弱がつき、早口で少し聞き取りづらかった言葉は聞き取りやすくなっていました。そして、言葉の持つ力が生かされ、聞き手に言葉が届く感覚が伝わってきました。

懇親会の時に、ある大手銀行の執行役員の方もこんなことをおっしゃいました。

「諸橋さんは、話がうまいね~。話すこともしっかり頭に入っているし、堂々としていて説得力もある。うちのトップも練習しているようだけど、なかなか上達しないようだけど(笑)。」と。

トレーニング後の3年間、諸橋さんが自分なりにスキルを磨いてこられたのだろうということを、私は感じました。

私が、諸橋さんのスピーチトレーニングをして、最も強く感じたのは
「素直に受け止め、すぐに、練習を重ねる」ということです。

話し方は、これまでも様々な方にトレーニングを行ってきました。しかし、多くの場合、すぐに自分の話し方に戻ります。

それは、自分のそれまでの話し方が楽だからだと思います。しかも、それで大きな問題は無く過ごしてきているので、「これまでのままでもいいじゃないか。」や「自分らしく話せないから、前のままで良い」そう考える人が多いように思います。

これは何も話し方だけでなく、何かを身につけていくときも同じだと思うのです。例えば、語学学習、ダイエット、運動など、何か継続することはなかなか難しいものです。自分自身に置き換えて考えても、どれだけできているか・・・(苦笑)

しかし、諸橋さんは、私がアドバイスしたことをすぐに取り組まれていました。しかも、トレーニングの日以外も、分刻みの忙しいスケジュールの中で時間を作って、自主トレーニングをされていました。

私ができることは、上達のサポートです。どんなにアドバイスをしても、どんなに一生懸命に教えても、それを受け止めて、自分のものにするかは、本人次第です。もちろん、やる気が出るようにサポートはしますが、それでも、やはり本人の力が無ければ前進は難しいものです。

素直に受け止め、すぐに、練習を重ねる。

上達するには欠かせない、当たり前のことですが、これができるかできないかが、自分の人生を変えていくのだと、諸橋さんの姿から教わりました。

TEDxKyotoで諸橋さんは、変化・進化・成長について話されました。それは何かを学ぶときの基本精神にもなっているようです。
諸橋寛子さんのTEDxKyotoでの発表の様子。
ご覧になっていない方は、ぜひご覧ください。
きっと、生きるヒントを得られますよ。

TEDxKyoto 2018 スピーカー 諸橋寛子さん

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TEDxKyotoで見た「話す力」

こんにちはフリーアナウンサーの三島澄恵です。

ブログでは、人生を「話す力」で切り拓くをテーマに書いていますが、まさにそのことを実感したとても貴重な経験について、しばらく綴っていきます。

それは、去年2018年11月に開催されたTEDxKyotoで登壇された、一般財団法人ユナイテッド・スポーツ・ファウンデーション代表理事の諸橋寛子さんのスピーチトレーニングを担当させて頂いたことです。

TEDをご存知の方は多いかと思います。

TEDは、「よいアイディアを広めよう(Ideas Worth Spreading)」を理念とする非営利団体で、26年前、カリフォルニアで行われた4日間の講演会が始まりです。

そして、xがついたTEDx(テデックス)は、TEDの精神に基づいて、世界各地で独自に運営されているプログラムです。日本でも、東京、京都、仙台、札幌、福岡など、様々な地域で独自に行われています。

私が携わったのは、京都。
TEDxKyotoは、2011年に創立。第一回目は2012年で、これまで8回のイベントが開催されています。

TEDxKyotoについて詳しいことは↓
http://www.tedxkyoto.com/about-us

そのTEDxKyoto 2018に登壇された諸橋寛子さんから、スピーチトレーニングのご依頼を頂き担当させて頂きました。
諸橋さんは、一般財団法人ユナイテッド・スポーツ・ファウンデーションの代表理事で、スポーツを通じて子供達の教育に取り組み、そして、豊かな社会の実現に向けて取り組まれています。

まずは、諸橋寛子さんのTEDxKyotoでの発表の様子をご覧ください。

TEDxKyoto 2018 スピーカー 諸橋寛子さん

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