滑舌を良くするのは母音

こんにちは。
フリーアナウンサーの三島澄恵です。



TEDxKyotoの登壇者の諸橋寛子さんのスピーチトレーニングをさせて頂き、私自身が改めて感じた話す力についてや、話す時のコツについて綴っています。

前回までは、話す内容についてお伝えしてきましたが、今日からは日本語の特徴からわかる発音やイントネーションのお話をして行きます。

今回は母音についてです。

日本語の母音は「アイウエオ」の5つです。これに子音がついて音をなし、連なって行くことで言葉になります。

ちなみに英語の母音はかなり多く、アに近いエやオに近いウなど、さらには、単母音・長母音・二重母音など様々です。中学校の英語の先生に、英語の母音の数を聞くと「30個近い」と教えてくださいました。

日本語は、「アイウエオ」のたった5つですが、この5つの母音の口の形と舌の位置が全ての言葉の元になります。劇団四季のトレーニングでは、セリフを全て母音に置き換えて行っています。
例えば私の名前「みしますみえ」であれば、「いいあういえ」と置き換えて練習をするということです。そうやって母音に置き換えることでセリフがはっきりと発音でき、観客のみなさんが聞きやすくなるのです。それほど、日本語の母音は、言葉を明瞭に話すために重要なのです。

前回のブログで、諸橋さんの苦手だった「父(ちち)」という発音の話をしました。諸橋さんの話し方のクセの一つは、舌先が前歯にあたる点と母音のイとエの発音で口角が下がり気味になるということです。このクセで話している人は少なくありません。

イやエの発音の際の口の形は、口角の上がり下がりによって変わります。そして、イ段(キ・シ・チ・ニなど)とエ段(ケ・セ・テ・ネなど)の音全ての発音に影響します。実際にみなさんも鏡を見ながら、口角を上げたときと、下げた時に「イ」と「エ」の発音をして、イ段とエ段の音を聞き比べてみるとよくわかります。
また、口の形が正しく無いと舌の位置も正しくなりませんので、さらに発音に影響してしまいます。

滑舌が悪いと言われる人は、もしかしたら母音の口の形に課題があるかもしれませんので、まずは母音の口の形と舌の位置を鏡を見て練習することをおすすめします。
特に、プレゼンテーションやスピーチで、言葉が聞き取りづらいと言われる人や自分で気になっている人は、まずは母音を意識してみてはいかがでしょうか。

余談ですが、母音のトレーニングや発音トレーニングは、表情筋や喉の筋肉のトレーニングにもつながりますので、顔と声のアンチエイジングにもなりますよ。

次回以降も、発音やイントネーションについてお伝えして行きます。

諸橋寛子さんのTEDxKyotoでの発表の様子。
ご覧になっていない方は、ぜひご覧ください。

TEDxKyoto 2018 スピーカー 諸橋寛子さん

話し方は、経営者やビジネスマン、学校の先生や研修講師、さらには、大学生、高校生、小中学生、未就学児までまで、幅広い方々を対象に行っています。
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