こんにちは。フリーアナウンサーの三島澄恵です。
今回からは少しずつ「話す力」の磨き方や方法をお伝えしていきます。
今日は「声」の話。人に伝えるには、相手に声が聞こえるように声を出す必要があります。さらに言えば、単に声が出ているだけでなく、「言葉に力を与えられる声」というのが話す力をアップさせてくれるのです。
私は放送部でトレーニングする前までは、キンキン声だったようです。「ようです」というのは、自分では、人に聞こえている自分の声のことってわからないからです。私たちの声は、自分が聞こえている声、人に聞こえている声は違います。
皆さんは録音して自分の声を聞いたことがありますか?もし聞いたことがあるという人は、自分が思っていた声と違って、なんだか不思議な感じだったのではないでしょうか。
私は放送部に入り、「低い音を鍛えなさい。」と指導されました。それから日々、低いところを意識してトレーニングしたおかげで、今では、「良い声ですね。」と声を褒められるようになりました。
どんなこともそうですが、声もトレーニングした方が良いのです。けれど、日々のトレーニングはなかなか難しいものです。そこで私がお伝えしているのは、「一番遠くにいる人に向かって声を出す」ということです。
人前で話をしている人に多いのが、原稿に向かって話している人や、一番前にいる人に話している人、マイクに向かって話をしている人です。自分の目の前に聞いている人がいるにもかかわらず、その人たちに向かって話をしないので、声が届かず説得力に欠けてしまいます。
また、マイクがあるから声は聞こえるだろうと思っているのも間違いです。マイクはあくまでも拡声器です。声を良くする機械ではありません。ぼそぼそ話していればぼそぼそと、抑揚がなければ抑揚の無い話し方で聞こえます。説得力があり、人の心に響く声は、マイクがあったとしても、ハリのある響く声で話せているということです。
そのため、話すときは、(マイクの有無にかかわらず)一番遠くの人に声が届くような意識を持つこと。そして、そこに向かって声を出すこと。それを意識するだけでも、声にハリが出て、言葉に力が出てきます。
一度、話している自分の声を録音して聞いてみてください。あなたの声は、どんな風に聞こえているでしょうか?それを聞いて、あなたなどう感じるでしょうか?
自分のことを客観的に捉えると、声を磨くきっかけにつながりますよ。
企業研修では、体を使った発声トレーニングも行っています。
声から社員の健康を活性化することもご提案していますので、お気軽にお問い合わせください。