高校生の頃、新潮文庫の100冊がまとめられた小冊子を元に、
全てを読み終えた事があります
本を買うお金はお小遣いから捻出していたので、
できるだけ安く手に入れたくて古本屋さんに行って探していたのを覚えています
あなたの想いをカタチにするお手伝いを。
Heart Voice代表 三島澄恵です(^^)
実は私は、高校2年生くらいまでは本を読むのがあまり好きではありませんでした。
好きな本と言えば、マンガ!そんな思春期を送っていました。
本を読むと国語力がつくという国語の先生からのアドバイスや、
放送部で朗読を学んでからは本を読む事が楽しくなったのです
それでも最初のうちは、文章を読むのが苦痛に感じられた事もありましたけど(^^;)
そうして出会った一冊が、
三浦綾子さんの「道ありき(青春編)」
三浦綾子さんの本の中で最初に読んだのは「塩狩峠」
放送部の大会で朗読部門の課題になった本です。
その時も感動し、多くの事を考えさせられましたが、
「道ありき」はさらに私の心の奥深くに入ってきて、何度も読み返す一冊になっています。
私の人生のバイブルと言っても過言ではありません(^^)
私は一度読んだ本や、観た映画を見返すことはほとんどありませんが、
この本だけは、擦り切れるほどに何度も何度も読んでいます。
それは作者の三浦綾子さんが、
人としての不完全さや誰もが持つであろう人間の心の汚い部分を
隠さずにしたためてくれているからです。
この本は三浦綾子さん自身のお話が書かれています。
戦前から教員だった三浦さんが、戦時中そして戦後の教育に疑問を持ち教職を辞し、
その後の虚無感から、二重婚約、さらには肺結核を患うに至る中で、
支えてくれる人、愛する人たちとの出会い、キリスト教との出会いでの心の変遷が描かれています。
私はこの本を読んで教えることについても、とても大きな学びを得ています。
教えている時やその後も
私を頼ってくれるというのはとてもうれしいと感じています。
しかし、本当の意味で、教え、育て、愛するというのは、
私がいなくても、
その人が自分の力で歩いて行くことができるようにするということなのだろうと教わったのです。
本にはこんな一節があります。
親が子を愛することも、男が女を愛することも、
相手を精神的に自立せしめるということが、ほんとうの愛なのかもしれない。
「あなたなしでは生きることができない」などと言ううちは、
まだ真の愛のきびしさを知らないということになるのだろうか。
(三浦綾子著「道ありき(青春編) 新潮文庫より抜粋)
私は企業研修や個人レッスンにも行きますが、
最終的には私がいなくても、その企業や個人が自らの力を発揮できるようにと願いながら、
いつも研修やレッスンに取り組んでいます。
子育てを始め、企業の人材育成などで育てる立場にいる方も多いでしょう。
「私がいなければ」から「私がいなくても」にも変わると、
教え方や相手とのつき合い方にも変化が生まれます。
人との付き合いでどうしていいか迷っている人
人一倍責任感が強い人
教えることに迷っている人
この本の中には、きっと様々なヒントが隠されていると思いますよ