相手の問題は相手のもの

 

ブログをご覧くださりありがとうございます。

フリーアナウンサー

キャリアコンサルタント の三島澄恵です。

組織を強くする質の高いコミュニケーションをテーマに

様々な視点からお伝えしています。

 

前回のブログでは、聞き役のはずなのに、

いつの間にか話し役になっているというお話を書かせていただきました。

その中で、聞き役の時は、自分の経験や解決策はタイミングを見て話す方が

効果があるとお伝えしました。

聞き役が自分のことを話すことで

相手との信頼関係を深めたり、

相手の考えをより深めらたりすることがあるのです。

 

例えば、相手と同じような経験や境遇を持っている場合、

それを伝えることで、相手はあなたが理解してくれるかもしれないと感じ、

より親密度や信頼関係が深まります。

 

例えば、相手が全く知らない情報や解決策があれば、

それをヒントや提案として伝えれば、

相手はそれを元に、新たな考え方をできるようになります。

 

ただ注意が必要なのは、

どんなに似ている経験や境遇があったとしても、

相手とあなたは違うということ。

相手が知らない知識や解決策を伝えたとしても、

決めるのは相手だということ。

何より、相手の問題は相手のものであること。

私たちは相手の人生を生きることはできないということ。

これをいつも心に留めておくことです。

 

そして話すタイミングは相手の話を聞いてからです。

しかも、相手が話したいことを話し終えるまで、

話の腰を折らずに、じっくりとゆっくりと聞いてからです。

 

その上で必要であれば、

あなたの経験や知識を話すことで相手の考えはより深まります。

しかし私が研修先の企業でよく見るのは、

打合せの際などに現場の人が話す以前や話している途中に

上司が全てを話そうとしている姿です。

 

部下は上司に気を遣い言いたいことが言えなかったり、

上司が先に結論を話すことで、

部下はそれ以上考えなかったり、

結果、自ら考え行動することを望んでいるはずの上司が、

自分自身でそれを阻んでいることに繋がっています。

 

私が働く人の相談に乗っている時に感じるのは、

こちらの経験や知識というのは、ほぼ必要ないことが多いです。

なぜなら、ちゃんと話を聞き、質問することで、

相手は自分の心の中で考え(内省し)答えを出すからです。

 

そして答えを出した後に行動へ移した時の部下との関わり方。

ここにもまたコツがあります。

 

今ではこのようなことをお伝えしている私も

30代半ばまでは、自分が全て正しいと思っている傲慢さがありました。

相手の話は聞いていましたが、

聞きながら自分の中で答えを出して、それを伝えていました。

しかもそれが全てであるかのように。

けれどそれでは、人は徐々に離れて行ってしまうんですよね。

 

上司から見れば、

部下は自分よりも経験が少なく知らないことが多いのではないか?

自分の方が経験が多いのだから正しい答えを教えなければなど

会社や部下のことを想い伝えることがほとんどでしょうが、

実はそれらが、部下がじっくりと考えるという過程を奪ってしまいます。

結果、部下の成長を阻むことにもなります。

 

相手が自分で考え、気づき、

そして、何をすべきかを自分で選び行動できるよう聞くこと。

そのために、本当に必要な時にだけ、

あなたの経験や知識をヒントや提案として伝えてみてください。

 

 

最後まで読んでくださりありがとうございます。

コミュニケーションについての質問などありましたら

お気軽にコメントください。

 

 

三島澄恵プロフィールはこちらをご覧ください。

http://united-waves.jp/about.html

 

 

気づけるか?気づけないか?

 

ブログをご覧くださりありがとうございます。

フリーアナウンサーの三島澄恵です。

 

「組織を強くする質の高いコミュニケーション」をテーマに

様々な視点からお伝えしているブログです。

 

今回は「気づき」についてのお話。

 

ニュースアプリ「NEWS PICKS」で、

つい先日こんなタイトルを見つけました。

 

「さよなら、おっさん社会」

〜【新】「おっさん社会」が日本を滅ぼす〜

 

かなり強烈なタイトルですよね。

ここでいう「おっさん」というのは、

 

「もっともNewsPicksがいう“おっさん”とは、

中年以上の男性を指すのではない。

古い価値観に凝り固まって新しい価値観に適応できない、

過去の成功体験に執着し既得権益をふりかざす、

序列意識が強くて自己保身的、

よそ者や序列が下の人間に対して非礼など、

一言で言えば

「新しいことを学ばない(アップデートしていない)」存在を

“おっさん”と定義する。」

(「NEWS PICKS」より引用)

 

と書かれていました。

 

年齢や性別は関係なく、

「新しいことを学ばない(アップデートしていない)」存在

なんだそうです。

 

 

この記事の中にもありますが、

このところ問題になっている

日本大学の学生への指示や

レスリングの栄監督のパワハラなど

会見を見る限り、

自分の指導法や言い方が悪かったとは

認めているようには見えませんでした。

 

 

指導した側、指導を受けた側の双方で

現実に何があったのかは報道で見る限りなので、

それ以上のことを知る由もなく、

それについて、私はコメントはしません。

 

 

しかし、会見だけを切り取って感じたのは、

指導者側が、「何が問題になっているのか?」ということに

本当の意味で気づけていなくて、

そして、それが積み重なって、

このような事態を招いたのではないかと思うのです。

 

 

昔ながらの指導法にも良い点は多くあります。

しかし、時が経つにつれ、さらに良い方法があったり、

見直すべき点があることも事実です。

 

 

そして、そこに気づけるか?

気づこうとしているか?

この感覚は、とても大切だと考えています。

 

私も企業研修で講師を務めさせていただいたり、

学校で生徒さんを教えることもあります。

 

指導する側、

リーダーとして先導する側、

大勢の人を導いていく立場の人こそ、

素直な心と柔軟な心が求められるのだと

改めて、強く感じています。

 

 

最後まで読んでくださりありがとうございます。

コミュニケーションについての質問などありましたら

お気軽にコメントください。

 

 

三島澄恵プロフィールはこちらをご覧ください。

http://united-waves.jp/about.html

 

その話、そこで話して大丈夫?

 

ブログをご覧くださりありがとうございます。

フリーアナウンサーの三島澄恵です。

 

「組織を強くする質の高いコミュニケーション」をテーマに

様々な視点からお伝えしているブログですが、

今日は、少し離れて、ある日の出来事から感じたことを綴ります。

 

東京駅で新幹線に乗り換える前の出来事。

乗り換え前に軽く食事をしてからと思い、

イートインスペースのあるパン屋さんに入りました。

 

横の席では20代の女性2人が先に座っていて、

1人は就職活動生らしい黒のスカートスーツ。

もう1人は私服でした。

そして、女子トークは就職活動のことで盛り上がっていました。

 

 

聞くつもりはないのですが、

若い女性の声というのは高めで耳に入ってきやすく、

加えて、周りがガヤガヤしているので

2人の話し声は気づかぬうちに大きくなっていて、

就活の様子が聞こえてきました。

 

就職活動のことをメインで話しているのは

私服の女性で、スーツの女性は聞き役に回っている様子。

聞こえてくる話についつい口を出してしまいそうになる私の

心の声とともに、その様子を少しだけ。

 

 

私服女性

「いろいろ受けたけど、結局、顔と学歴なんだよね。

 面接の最終の方に残ると、それまで残っていた感じと

 まるで違ってるの。」

 

→私の心の声

(そうそう、そうなんだよね〜、私も同じ頃そう思ってた。)

 

 

スーツ女性

「そうなんだ。」

 

私服女性

「アナウンサー試験って、1人とかしか取らないし、

 ◯◯(県の名前)の放送局は、今年は1局だけしか

 アナウンサー採用がないんだよね。」

 

→私の心の声

(そっか、今も私の頃とあまり変わらないんだ。

 アナウンサーという正職員じゃなくても

 契約キャスターの道もあるよ〜。)

 

 

スーツ女性

「毎年、アナウンサーを採用していないの?」

 

私服女性

「そうなんだよね。毎年、取ってるわけじゃなくて、

 ◯◯放送局は、3年くらい前に採用しているけれど、

 どうも、偉い人の娘だったみたいだし。」

 

→私の心の声

(あるある。そういうこと。

 私は、コネも、学歴も無いし、容姿端麗でも無く・・・

 無い無い尽くしだったわ〜)

 

 

スーツ女性

「コネってあるんだね〜。」

 

私服女性

「今、アナウンサー以外に航空会社2社受けてるけど、

 そっちから内定もらったら、そっちに行こうかなって。」

 

→私の心の声

(へ〜、CAの試験も受けてるんだ。

 アナウンサー試験も受けているし、

 勉強はしっかりしてきた学生さんなんだな〜)

 

 

スーツ女性

「面接はどんな感じなの?」

 

私服女性

「航空会社は、CAになりたくて学校で勉強してきてる人だから、

 みんな『絶対入りたい!』って力が入ってて緊張してるんだよね。

 私は、緊張ほとんどしないから、強気でいけるけど。

 そこが、いい時もあれば、生意気に見られるところもあるかも。」

 

この辺りから、私の心の声は老婆心が芽生えます。

→私の心の声

(緊張って悪いことじゃ無いんだけどな〜。

 「緊張しない」っていうのを自慢しているより、

 素直な感じの方が面接の印象はいいかもしれないけどな〜)

 

 

スーツ女性

「その2社、どっちがいいの?」

 

私服女性

「A社(航空会社名)の方が優しい感じがした。

 B社は、いま勢いがあるから・・・」

 

→私の心の声

(お〜い、そんな社名を出して大声で話したらダメだよ〜。

 どこで誰が聞いているか分からないよ〜。

 

 

と、聞こえてきた会話に、徐々に老婆心が芽生え、

ついつい余計なお世話をしたくなる気持ちを抑えていた私です。

 

 

学生さんに限らず、

様々な場所でいろいろな話がされています。

 

仕事の電話を静かなカフェでしていたり、

企業の批判をしていたり、

誰かの悪口を言っていたりなどなど、

そういう場面に出くわすと

「壁に耳あり、障子に目ありですよ〜」と

お伝えしたくなる私がいます。

 

みなさんは大丈夫ですか?

その話、そこで話して大丈夫ですか?

気づかぬうちに誰かに聞こえているかもしれませんよ。

 

私も気をつけよう

 

 

最後まで読んでくださりありがとうございます。

コミュニケーションについての質問などありましたら

お気軽にコメントください。

 

 

三島澄恵プロフィールはこちらをご覧ください。

http://united-waves.jp/about.html

 

信頼は言い方ひとつ

ブログをご覧くださりありがとうございます。

フリーアナウンサーの三島澄恵です。

 

仕事始めの方が多い月曜日に更新の予定が

今週は火曜日になりました。

「組織を強くする質の高いコミュニケーション」をテーマに

様々な視点からお伝えしています。

 

今日は「言い方」についてです。

 

言い方には2つあります。

1つは、言葉選び。

もう1つは、口調。

 

伝えたいことを伝えるためには、

この2点を意識する必要があります。

 

 

先日、こんなことがありました。

ある病院に問い合わせの電話を入れたときのことです。

 

私は2年ほど前から、原因不明の湿疹に悩まされ、

2度入院しています。

 

それ以来、定期的に病院に通っていますが、

私が希望した治療は担当病院では行っていないそうで、

治療ができそうな病院を探し、電話で問い合わせていました。

 

そして、ある病院の看護師さんの言葉の冷たさと

口調の厳しさに、とても不快な気分になったのです。

 

〜前置きがあり〜

 

私「◯◯という薬は、注射なんですが、扱ってありますか?」

 

看護師さん「調べますのでお待ち下さい。」

 

〜確認中〜

 

看護師さん「年齢はいくつですか?」

 

私「44歳です。」

 

看護師さん

「こちらで、そのお薬は扱っていますが、

まずは診察を受けていただいてそれからです。」

 

「もちろんです。ちなみに、◯◯という飲み薬は扱ってありますか?」

 

看護師さん

「それも処方していますが、できるかどうかは診察次第です。」

 

「もちろんそうですよね。私が今行っている病院では

そのお薬を取り扱ってないので、

まずは取り扱われている病院を探しているところでした。

その病院があれば、主治医の先生が紹介状を

書いてくださるとのことだったので。」

 

看護師さん

「まずは、診療してからですので。」

 

 

看護師さんのおっしゃりたいことはよくわかります。

薬があるから治療ができるということではなく、

その病院で診察をした上でないと治療はできないということ。

 

けれど私は、まず、そのお薬を取り扱っている病院であるかどうかが、

知りたかったのです。

原因不明で出る皮膚疾患を和らげることができたり、

これから先、ひどい症状になって入院したりせずに済むかもしれない。

大げさかもしれませんが、そういう一縷の望みをかけて

取り扱っている病院を探していました。

 

実は、病院を当たる前に、区の医療相談窓口や

お薬専門機関に電話して、

ようやく取り扱っていると思われるいくつかの病院が

わかったところだったのです。

 

その矢先に、看護師さんの身も蓋もない返答と

とても面倒臭そうで感じ悪い口調に

悲しさや腹立ちなどが、私の心に溢れてきました。

 

問い合わせたその病院は、

私が希望しているお薬を取り扱っているものの

私は、その病院で診てもらいたいとは思えませんでした。

 

では、どう言ってもらえたら良かったのか?

 

「診察をしなければ治療できるかどうかわからない」

確かにこれは事実ですし、

看護師さんもそう答えざる得ないのでしょう。

 

けれどそこに、例えば

「長く治療されているんですね。

不安なことも多いでしょうね。

こちらで、そのお薬の取り扱いはあります。

ただ、こちらの病院で一度診察を受けていただき、

その上で、先生が判断なさいますので。

もし、それでもよろしいようでしたら、

かかりつけの病院の先生に紹介状を書いてもらって、

一度、外来にいらしてください。」

 

これに、穏やかな口調をプラス。

特に電話は、顔が見えないので声の情報はとても重要です。

 

断りを伝えるというのは、時として難しいものです。

けれど、事実を事実として伝えるだけでなく、

そこに、相手へのいたわりや労いが添えられると、

伝わり方は大きく違ってきます。

 

これは何も、今回のようなことだけに言えることではありません。

職場で、何かお願いをしたいとき、

どうしても断らないといけないときなど、

相手への気遣いが感じられるかどうかで

伝わり方が違ってきます。

 

 

そして、それが信頼に繋がります。

 

信頼は言い方ひとつ。

言葉選びと口調。

 

今回のことを経験し、

私自身も、より深く気をつけていこうと感じました。

 

 

最後まで読んでくださりありがとうございます。

コミュニケーションについての質問などありましたら

お気軽にコメントください。

 

 

三島澄恵プロフィールはこちらをご覧ください。

http://united-waves.jp/about.html

 

 

 

 

 

謝るときの「思います。」

 

ブログをご覧くださりありがとうございます。

フリーアナウンサーの三島澄恵です。

 

仕事始めの方が多い月曜日。

「組織を強くする質の高いコミュニケーション」をテーマに

様々な視点からお伝えしています。

 

このところ、日本大学の会見が注目を集めています。

しかし、日大の会見は、監督・コーチ、そして学長の会見も

大学側への不信感が高まるばかりだと

言わざる得ない結果になっています。

 

 

反則行為をしてしまった選手自身が臨んだ会見は

誠意というものが伝わってきましたが、

監督・コーチ、そして学長の会見は、

「保身」という言葉が見え隠れした

残念な会見だったと感じました。

 

今回の会見に限らずですが、

謝罪をする際の言葉の使い方というのも

細部まで気をつける必要があります。

 

例えば、「思います。」という言葉を使う人を多く見受けます。

 

「謝りたいと思います。」

「謝罪したいと思います。」

「申し訳なく思っています。」

「おわびしたいと思っております。」

 

など、謝罪の冒頭で使う人がいますが、

 

「謝ります。」

「謝罪いたします。」

「申し訳ないです。(申し訳ありません)」

「おわびいたします。」

 

といったように、

「思います。」を使わずに言い切りの形にすれば

話し手の意志が伝わりやすくなります。

 

 

「思います。」というのは、

普段からの癖という部分もあるのかもしれませんが、

そこには心の何処かに

「自分が悪いわけではない。」

「自分だけが悪いのではない。」

「自分は他の人に変わって謝るんだ。」など、

どこか他人事である気持ちが生んでいることも

あるのではないかと思うのです。

 

 

そして、もう一つ言えるのは、

本当に申し訳ないと思っていたとしても、

その申し訳ない気持ちの伝わり方が

半減してしまうということです。

 

 

私が放送局で生放送を担当していた時に教わったのは、

過ちを訂正するときこそが重要ということです。

 

その訂正とおわびが不適切で、

訂正が訂正でなく、また間違っていたら、

おわびがおわびになっていなかったら、

最初のミスはより大きな波紋を呼ぶことになってしまいます。

信頼を失うことにもつながります。

 

しかし、しっかりと謝り、きっちりしたフォローができれば

それ以上、問題が大きくなることはありませんし、

信頼を失うことも最低限で回避することができます。

もちろん、その後、同じような過ちは起こさないことも

とても大切なことです。

 

 

謝る時に気をつけるポイントはいくつもありますが、

何より大切なのは、

自分のこととして受け止め、

逃げずに向き合い、

誠心誠意込めて謝るということではないでしょうか。

 

そしてそれができていないと、

無意識のうちに言葉や態度に出てしまい、

さらなる不信を招くことに繋がります。

 

今回の日大の件に限らず、

仕事での謝罪というのは大なり小なり多々あります。

過ちを認め、相手に伝えるというのは、

時として、とても勇気のいることです。

私もそういう経験がありますが、

「その時こそ、しっかりと相手の方と向き合おう。」

改めて、そう心に刻んでいます。

最後まで読んでくださりありがとうございます。

 

 

【弊社新サービスのご案内】

弊社では研修事業における

新しいサービスをスタートしました。

 

・メディア制作業界向け研修

・キャリアコンサルティング

 

その他の研修サービスプランも

更新してご案内しておりますので、ぜひ、ご覧下さい。

https://united-waves.jp

 

トレーニングしなくても届く声は手に入る

 

ブログをご覧くださりありがとうございます。

フリーアナウンサーの三島澄恵です。

 

仕事始めの方が多い月曜日。

「組織を強くする質の高いコミュニケーション」をテーマに

様々な視点からお伝えしています。

 

このところ、新入社員研修を担当させていただいていますが、

ある時、研修を見学されていた教育ご担当の方から

研修後に、こういう声をかけていただきました。

 

「私も研修をしていますが、なかなか声を大きく出してもらえず、

三島先生の声を出す教え方が、とても参考になりました。」と。

 

実は、声の出し方は、学校の先生方からも

「どうやったら、あんなにすぐに出せるようになるのか

教え方を知りたい。」と言われることが多々あります。

 

 

そのご担当者の方がおっしゃるには、

声を大きく出すことを教えると、

単にどなるように張り上げてしまったり、

なかなか大きな声を出してもらうことが

難しかったりするんだそうです。

 

接客に求められる大きな声とは、

単に張り上げた声ではありませんよね。

 

そのお店の雰囲気に合った大きさだったり、

丁寧だったり、明るかったり、心地よかったりと

聞いている側が居心地の良さを感じる声が必要です。

 

 

その声をどうやったら手に入れられるか???

 

 

それは、本当にちょっとしたことなんです。

そして、誰でもできることで、コツさえつかめばOKなのです。

 

 

それは、「相手がいる場所に声を出す。」

 

たったこれだけです。

 

 

え〜〜〜〜〜!!!
これだけ?????

 

 

とお思いになるかもしれませんが、

本当にこれだけです。

 

相手がいる場所を意識するには、

ちゃんと相手に体を向けて、顔を向けて、声を出すということです。

 

 

これは何も新入社員のみなさんだけのことではありませんよ。

ベテランの人でも、声が聞こえづらい人もいますし、

どうしたら良い声になるかと悩んでいる人も少なくありません。

そういう人は、相手を見ていなかったり、

何か作業をしながら返事をしていたりします。

 

もちろん、トレーニングをした方が良いのは確かです。

けれど、日々の仕事や生活がある中で、

声を鍛えるトレーニングをどれだけの人ができるでしょうか?

そういうことも踏まえて、

「相手がいる場所に声を出す。」そうお伝えしています。

 

新入社員のみなさんは

研修で仕事の基本を学んで現場に入っていきます。

不安や心配もあるでしょうが、

配属された場所で、がんばろうという気持ちを持って仕事を始めます。

 

その時に、周りで働いている上司や先輩が、

お手本になっていないこともしばしばあるようです。

そうすると、やる気のある新入社員のみなさんの気持ちを

削ぐことになりかねません。

 

新入社員のみなさんの若い力を発揮してもらうためにも

先に働いているみなさんがお手本になるように願っています。

 

まずはコミュニケーションの基本である声を出すことから。

今週は、「相手がいる場所に声を出す。」

このことを意識して過ごしてみてはどうでしょうか。

 

 

最後まで読んでくださりありがとうございます。

コミュニケーションについての質問などありましたら

お気軽にコメントください。

 

 

失敗を成長につなげるには?

 

ブログをご覧くださりありがとうございます。

フリーアナウンサーの三島澄恵です。

 

仕事始めの方が多い月曜日。

「組織を強くする質の高いコミュニケーション」をテーマに

様々な視点からお伝えしています。

 

今週は私の若い頃の話をさせて頂きます。

この時期は、新入社員研修を担当する機会も多くあり、

若い人のエネルギーを、私自身が頂いています。

そして、同じ頃の自分を思い出す良い機会になっています。

 

私が、放送局の仕事に初めて着いたのが23歳の年。

今思い返せば、若気の至りというような

恥ずかしく思うことがたくさんあります。

 

その一つ。

50分のラジオ番組でのこと。

生放送の番組でしたが、

初回だけは事前録音をして放送することになりました。

 

当時は、6ミリテープで録音していました。

写真はイメージです。

 

放送局の物は、もっと大きいデッキでしたが、

作りとしては同じです。

左側にテープをセットして、右側のリールに巻きつけて使います。

 

私は高校時代、放送部でオープンデッキを使っていたので

テープの準備は率先して行いました。

収録用のテープを左側にセットして、

右側のリールにテープをかけて準備完了!!

 

そこから、50分間は生放送さながらに、

先輩のパーソナリティと楽しくも緊張の時間を過ごし

録音終了!!

 

収録後、きちんと収録ができているか、

6ミリテープの3点チェックを行います。

3点チェックとは、テープの最初、途中、終わりに

きちんと音が入っているかを確認するものです。

 

すると・・・音が聞こえてこない・・・

3箇所どころか、どこをチェックしても音が聞こえてこない・・・

音響技術のスタッフさんも大慌て!!

 

マイクを再度チェック、

音響卓のフェーダーもチェック、

機材のどこにも問題はないのに、なぜ?????

 

 

そして、よくよく確認すると、

なんとテープの裏表逆にセットされていることが発覚!!

私がセットするときに、

テープを1箇所ねじって張ってしまっていたのです。

 

 

6ミリテープは、音を記録する面が決まっています。

その面とは逆の面が向いていたことで、

結果、収録ができていなかったんです。

 

申し訳ない気持ちと恥ずかしさで一杯になり、

ものすごく落ち込んだことを、今でもはっきりと覚えています。

 

けれどその時、先輩も音響技術のスタッフさんも

誰1人として、私を責める人はいませんでした。

 

笑いながら、

「今のは練習練習。これから本番ね!」

そう言ってくれ救われたことを覚えています。

 

できることを進んでやろう!

新人だけど役に立ちたい!

 

そんな気持ちで、自ら進んで取り組むようにしていましたが、

こんな凡ミスから、私の放送局時代は始まりました。

 

他にもたくさんの失敗があり、

今思い出しても、穴があったら入りたいくらい

恥ずかしいことも数知れず。。。

 

それでも、温かく育ててくれた周囲の人のおかげで

8年もの間、レギュラー番組を担当することができ、

そして、今もなおフリーアナウンサーとして、

仕事を続けることができています。

 

失敗したときに、

私は職場で、あまり厳しく叱られた記憶はありません。

 

それよりもどちらかといえば、

「大丈夫、大丈夫。次から気をつけようね。」

「全員で気をつけないといけないね。」や、

失敗後に、自分なりに気付いたとき

「そうそう、そういうことだ。」と

優しく諭してくれたりと、

そういう上司や先輩・同僚・後輩に恵まれてきました。

 

おかげで、自分で考えて動ける力を磨けたように感じています。

その経験やその後の教育機関での経験から、

私は教えるときに「見守る」ということを意識しています。

 

企業では、「自ら考えて行動できる」

そんな人材に育って欲しいと考えていることだと思いますが、

指示が多すぎたり、

失敗したときに責めてしまったり、

感情的に怒ってしまったりなどすると

指示待ち人間を作ってしまうことになりかねません。

(もちろん、個々の性格に合わせて対応することが基本です。)

 

失敗したときこそ成長のチャンス。

それは本人だけでなく、

周囲の人がどう接するかも鍵を握っています。

 

新しい風が吹き込んでいる今の時期。

改めて、指導の仕方を見直してみるのもいいのではないでしょうか。

 

 

最後まで読んでくださりありがとうございます。

コミュニケーションについての質問などありましたら

お気軽にコメントください。

 

 

 

何度注意しても伝わらないのは?

ブログをご覧くださりありがとうございます。

フリーアナウンサーの三島澄恵です。

 

仕事始めの方が多い月曜日。

「組織を強くする質の高いコミュニケーション」をテーマに

様々な視点からお伝えします。

 

今回は、「何度注意しても伝わらないのは?」です。

 

「何度注意しても、なぜなおらない?」

「何度言っても、なぜ同じことを繰り返すの?」

 

家庭でもオフィスでも、

こんな悩みを抱えている人は多いのではないでしょうか?

注意する側は、なんとか改善してもらえたらと

相手のためを想って伝えていますよね。

それなのに。。。

 

しかし、あなたの「聞き方」ひとつで

相手との関係性が変わることもあります。

 

例えば、注意しても、注意しても繰り返すため、

最後には

「何か思っていることがあるなら言って。

どんなことでもいいから。」

そう言いつつ、しかめっ面で相手の目を凝視したりしていませんか?

 

こういう場合に目を凝視するというのは、

相手への威圧や攻撃性を意味することに繋がります。

 

「思っていることがあるなら言って。」と言っていながら

その実、「言わせない」ようにしているのです。

 

結果、相手が何を考え行動しているのかがわからず、

何の解決も見い出せないまま、

「何度言っても・・・」とイライラが募ってしまいます。

 

何度注意しても伝わらないのは、なぜか?

その一つの原因は、相手の話をちゃんと聞いていいないからです。

 

「相手が、どうして何度も繰り返してしまうのか?」

「なぜ、その行動を取ってしまうのか?」

 

相手の考えをきちんと聞き、

なおかつ理解をすることで、

伝え方は変わってきます。

 

もし、「何度言っても伝わらない」と感じたら、

一度、相手への先入観を捨てて、

あなたの心をニュートラルにして、

相手の話に耳を傾けてみてはいかがでしょうか?

 

 

最後まで読んでくださりありがとうございます。

コミュニケーションについての質問などありましたら

お気軽にコメントください。

 

 

三島澄恵プロフィールはこちらをご覧ください。

http://united-waves.jp/about.html

意識していますか?「うなずきとあいづち」

ブログをご覧くださりありがとうございます。

フリーアナウンサーの三島澄恵です。

 

仕事始めの方が多い月曜日。

「組織を強くする質の高いコミュニケーション」をテーマに

様々な視点からお伝えします。

 

今回は、「意識していますか?『うなずきとあいづち』」です。

 

 

うなずく速度やあいづちの打ち方を、

みなさんはどうしていますか?

もしかしたら、意識している人は少ないかもしれませんね。

 

けれど、うなずき方、あいづちの打ち方は、

相手が話をしやすくなるためには欠かせない要素です。

 

私は、インタビューをすることが多々ありますが、

うなずきやあいづちは、とても注意を払います。

放送でもイベントでもそうですが、

インタビュアーの相づちが多いと、

その声が邪魔になって

視聴者や観客がインタビューを聞きにくくなります。

 

 

 

そうはいっても、うなずきやあいづちが無いと、

インタビューされている人は話がしづらくなります。

そのため、あいづちを声に出すことは最低限にして、

それよりも、うなずき方や表情などで、

相手の話をちゃんと聞いていることを示します。

 

 

例えば、もしあながた話しているとして、

聞いている相手が

「はいはい、はいはい、はいはい」

「え〜、え〜、え〜」など

こうやって頻繁にあいづちが入り、加えてうなずきが多いと

どう感じるでしょうか?

 

また逆に、うなずきも少なく、あいづちも素っ気ない感じだとどうでしょう?

 

前者は、話すのを急かされているような感じで

後者は、聞いてくれているかどうか不安な感じを受けるのではないでしょうか?

 

ほど良いうなずき、あいづちができるかどうかは、

実はコミュニケーションを深める上でとても大切なのです。

 

ほど良い感じというのはどういうものか?

その一つのポイントは

「相手の速度に合わせる」ということです。

 

話し方の早い人には、その速度で。

話し方が遅い人には、その速度で。

うなずきやあいづちを入れるようにすることです。

 

ちゃんと話を聞いてくれていると感じてもらえると、

私たちは、その聞いてくれた人のことへの信頼を深めます。

信頼が深まれば、今度は、こちらの話も聞いてくれるようになります。

 

そして信頼を深める聞き方には、

ちょっとしたコツがたくさんあります。

今週はその中から、

「うなずき方とあいづちの打ち方」を紹介しました。

 

もし、相手が今ひとつ話してくれないなと感じていたら、

今週一週間、「うなずき方とあいづちの打ち方」を

意識してみられてはどうでしょうか?

 

 

最後まで読んでくださりありがとうございます。

コミュニケーションについての質問などありましたら

お気軽にコメントください。

 

 

三島澄恵プロフィールはこちらをご覧ください。

http://united-waves.jp/about.html

 

話題が深まる質問

 

ブログをご覧くださりありがとうございます。

フリーアナウンサーの三島澄恵です。

 

仕事始めの方が多い月曜日。

「組織を強くする質の高いコミュニケーション」をテーマに

様々な視点からお伝えします。

 

今回は、「話題が深まる質問」です。

 

先日、平昌オリンピックで帰国した

選手のみなさんの記者会見が行われ、

その様子が様々なテレビ局で中継されていました。

ご覧になった方も多いと思います。

私もその1人です。

 

1人ずつのコメントの後、

メディかからの質問時間になりましたが、

一視聴者として見ていて、

正直、疑問に感じる質問がいくつかありました。

もっと、違う質問があったのではないかと。。。

 

質問というのは、

話題を深めるために欠かせいない要素です。

相手に「何」を聞くのか?

これによって、その後の展開は大きく変わります。

 

これは、今回のような記者会見に限らず

コミュニケーションの質も高めるためにも必要です。

 

質問には

「はい」か「いいえ」で答える

「クローズ・ドクエスチョン」

具体的な答えが求められる

「オープン・クエスチョン」があります。

 

インタビューをするときなどは

「オープン・クエスチョン」で聞くように教わりましたが、

日常では、「クローズド・クエスチョン」も交えつつ

バランスよく聞くことが大切だと感じています。

 

 

そしてさらに重要なのは、

「何」を聞くかです。

 

この「何」というのは、基本的には同じなのですが、

状況によって違いがあると感じています。

 

例えば、記者発表やインタビューのように、

視聴者のような第三者が見ている場合と

1対1で行うカウンセリングの場合では、

若干違いがあります。

 

前者は、記者やインタビュアーの立場の人は

第三者の人に代わって聞いているという役割もあるので、

第三者が知りたいことを質問にすることもあります。

 

後者は、カウンセラーが相談者の話を聞くのですが、

これは、相談者のために聞きます。

相談者自身が、何の悩みを持っているのか?

その悩みをどう感じているのか?

どんな望みを持っているのか?など、

相談者の内側で考え、気づき、行動へ移せるように

サポートしていきます。

 

組織などで求められるのは後者のスキルではないかと思います。

みなさんは、指導の際どうされていますか?

解決策を提示したり、叱咤激励をしたり、経験談を示したり、

すぐに自分が話すことを意識していませんか?

 

「何度も言っているのにわかってもらえない。」

「なんで、わからないんだ?」「伝え方が悪いのか?」など

そんな風に考える人も多いのではないでしょうか?

 

なぜ、相手に伝わらないのか?

それは、相手のことを知らないからです。

相手が何を考え、どう行動し、どうしたいのか?

それらをちゃんと聞かずに自分の考えを話してしまうことで

伝わらないことが起きてしまうのです。

 

話題が深まる質問というのは、

相手が「話したい」と思っていることや

相手が自分のことを客観的に考えることができる、

そういうことを聞くことができる質問です。

 

相手は何を話したいと考えているのでしょうか?

何をわかってほしいと思っているのでしょうか?

まずは、その点をしっかり聞いてみてください。

そして、その上で自分の伝えたいことを考えると

自ずと伝え方が変わってきます。

今週1週間、

相手のことを知ろうとする質問を

意識してみてはいかがでしょうか?

 

最後まで読んでくださりありがとうございます。

コミュニケーションについての質問などありましたら

お気軽にコメントください。

 

 

三島澄恵プロフィールはこちらをご覧ください。

http://united-waves.jp/about.html