こんにちは。
フリーアナウンサーの三島澄恵です。
先日から、綴っているTEDxKyotoで登壇された一般財団法人ユナイテッド・スポーツ・ファウンデーションの代表理事 諸橋寛子さんのスピーチトレーニングで、私自身が改めて気づいた点をブログにまとめています。
今日からは具体的なトレーニング法や本番前の準備、本番当日の裏話などを綴っていきます。
今日はトレーニングの一つ、コーラスリーディングについてです。
「コーラスリーディング」
コーラスは合唱。合唱のようにお手本と声を合わせてトレーニングする方法です。この方法は、短期間で話し方が身につきます。
諸橋さんのトレーニングは実際に対面で行ったのは3回です。国内外の出張も多く、財団の運営など日々忙しい中で、1ヶ月の間に3回のトレーニングも、かなり大変だったと思います。しかし、その3回では、どうしても十分な成果を得るには難しいです。トレーニングの日以外も、自主トレーニングをする事で完成度が上がります。
諸橋さんのすごいところは、忙しい中でも自主トレーニングをされるところです。その自主トレーニングに、コーラスリーディングを取り入れて頂きました。私が読んだ原稿を録音し、そのデータを聞きながら声を合わせて練習。そして、トレーニングの日は、本番を意識して全文を繰り返し練習。
さて、コーラスリーディングですが、皆さんが取り組まれる際は次の点を意識するとより効果が高くなります。
それは、とにかくお手本通りにやってみる事。そして、お手本と自分はどこが違うかを感じる事です。
お手本と合わせようとすると、ちょっとした間の長さの違い、イントネーションやアクセントの違い、抑揚や言葉の強弱など、様々な面で違いを感じると思います。例えば、自分ではゆっくり話していたつもりでも、お手本と一緒だと、さらにゆっくりに感じられたり、間も長く感じられたりなど、最初は戸惑ったり、上手く合わせられないかと思います。それでもまずは、お手本通りに練習してください。そうすると、次第にその通りに話せるようになります。
コーラスリーディングをすると個性が失われる。というような事を言う人もいます。しかし私は、そうは思いません。
どんなにお手本通り真似しても、その人自身の個性は滲み出ます。声の質、ちょっとした間の取り方や息づかいの違い、言葉への思い入れなど、その人が持っているものが必ず出てきます。
狂言師の野村萬斎さんが、あるインタビューに答えられている中で、
「わたしの父や先輩方を見ていますと、意図的にではなく型から個性が滲み出ていますし、さらに言えば型を感じさせなくなる。」とありました。
話し方にも基本はあり、決まった型のようなものがあります。皆さんも話し方の本やセミナーを受けたりすると、基本的なことはどこもほぼ同じはずです。これは話し方に限らず、スポーツや芸術、仕事など全てに言えると思います。
その基本を押さえないまま自己流で上手くなる人も稀にいますが、そういう人もまた、ある一定のところで基本を学び直す人が多いです。
中には、奇をてらうことが個性と思っている人もいますが、それは自己満足であることが多いものです。
少し話が逸れてしまいましたね。
話す力を磨きたい人こそ、まずは上手な人や目標とする人の話し方を真似してみてください。それが徐々に自分の話し方に変わっていきます。
諸橋寛子さんのTEDxKyotoでの発表の様子。
ご覧になっていない方は、ぜひご覧ください。
話し方は、経営者やビジネスマン、学校の先生や研修講師、さらには、大学生、高校生、小中学生、未就学児までまで、幅広い方々を対象に行っています。
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