こんにちは。
フリーアナウンサーの三島澄恵です。
TEDxKyotoのスピーチトレーニングについて書いていますが、昨日からは少しだけ離れてマイクの使い方についてお伝えしています。
弊社のテクニカル事業部で音響専門の田村の話を元に、マイクの特性や使い方をお届けしていますので、みなさんがマイクを使って話をされる際の参考になさってください。
マイクは叩かないで!②
(ユナイテッドウェーブス合同会社 テクニカル事業部 田村尚)
前回、マイクで拡声する仕組みをご紹介しました。今回はいよいよ本題の「なぜ、マイクを叩いてはいけないか?」ということをお話しします。
前回、拡声のシステムは非常に小さなエネルギーを、電気によって大きなエネルギーに増幅すると説明しました。では、マイクを叩くのがなぜいけないのか?なんとなく想像がつきますか?
例えば、普通の声の大きさ程度の空気の振動で、私たちは痛みを感じることはありません。しかし、誰かに手で叩かれれば痛みを感じますよね。そのくらいエネルギーに差があり、それがマイクにも起きているということです。
本来非常に小さなエネルギーを拾うためにあるシステムに、必要以上の大きなエネルギーを与えれば、色々なところに過大な負荷がかかります。それはつまり、機材を予期しないところで傷める危険があることを意味します。
機材を傷めるということは機材トラブルに繋がり、それがイベント全体に影響する危険があるため、私たち音響は嫌がるのです。
マイクのスイッチが入っているかどうかが気になり、マイクを叩く人をよく見かけますが、マイクの仕組みを理解いただき、マイクは叩かないようにお願いしたいのです。
では、マイクを叩かずにスイッチが入っていることを確認するにはどうすればよいでしょうか?それはは次回。
マイクを叩いてはいけない理由、お分りいただけだでしょうか?
私も、司会などの本番で、出演者の人がマイクを叩いている姿をよく見かけます。しかも本番中に。
「ばんっ、ばんっ」さらにもう一度、「がんっ、がんっ」と何度も。
それを見るたびに、マイクは大丈夫だろうかとヒヤヒヤしてしまいます。
1回、2回で壊れるほどの作りはしていないと思いますし、音響の人たちも細心の注意を払って準備をしていますから、本番中に壊れたところは見たことがありません。しかし、マイクは様々なところで使っていますから、積み重なれば、どこかの現場で、何かしらの不具合の症状が出ることもあるのではと思います。
マイクは、話し手にとって大切な道具です。
その道具を大切に扱うというのは、話し手として当然のことだと私は考えています。カラオケボックスや宴会場・会議室などで、頭がへこんでいるマイクをよく見ると心が痛くなります。
テーブルに置く時はそっと置いたり、持つ時も優しく丁寧にしたり、置く時も転がらないようにタオルやハンカチの上に置くなど、マイクを大切に扱ってほしいなと思います。
明日もまた、田村のコラムをお届けします。
弊社ユナイテッドウェーブスでは、司会や企業研修・スピーチトレーニングとイベントやコンサートなどの音響業務も請け負っております。
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諸橋寛子さんのTEDxKyotoでの発表の様子。
ご覧になっていない方は、ぜひご覧ください。
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