こんにちは。
フリーアナウンサーの三島澄恵です。
TEDxKyotoのスピーチトレーニングでのことを綴ってきましたが、ひとまず今回で最終回です。
今回の諸橋さんのスピーチのテーマ「変化・進化・成長」
私は諸橋さんのトレーニングに携わりながら、その素晴らしさを感じ、かつ、改めて多くのことを教わりました。
話し方というのは、実はとても変えにくいものです。
なぜなら、その話し方で十数年もの間過ごし当たり前の動作になっていること、さらには、それで生活も仕事もできてきているからです。
そのためトレーニングを行っても、それまでの話し方に戻りやすく、「これまでのままでもいいかな」と思いがちになりやすいのです。
トレーニングをする側としては懸命に向き合いますが、受ける側の人が自分の変化を楽しみ、そして身につけるためにトレーニングを重ねるということも、成果を出す上では欠かせない要素です。
諸橋さんは、本番を迎えるその時まで、何度も何度も練習を重ねていらっしゃいました。本番の日も、出番のギリギリまで繰り返し練習をされていました。
みなさんがプレゼンテーションの達人としてよくご存知のスティーブ・ジョブズも、準備やリハーサルには余念がなかったと言われています。
例えば、5分間のデモを行うだけでも、数週間前から準備を始め、製品や技術の勉強も含め数百時間を費やしていたそうです。さらには、リハーサルは丸二日もかけて行っていたそうです。
この話は、「スティーブ・ジョブズの驚異のプレゼンテーション(カーマイン・ガロ著)」に記されています。
またその本には、マイケル・ジョーダンやウィンストン・チャーチルの話を例に上げ、トップクラスの人々は、みな、意識的に練習しているという話も書かれています。
話し方もやはり練習の積み重ね。練習を重ねることで、自分なりの自然な話し方を身につけ、さらには人に伝えるだけではなく「伝わる」話し方になるのです。
諸橋さんのスピーチの最後には、このようなメッセージがあります。
「今日、会場にいらっしゃるみなさんも日々変化、進化、成長をして今を迎えていると思います。
時には、辛く苦しい出来事に立ち止まってしまい、前に踏み出せない日もあるでしょう。けれど、進化することで、できないことができるようになる喜びは、何事にも変えがたいと、私は思うのです。そうすることで、自分なりの幸せな人生を過ごすことができると、私は身をもって感じています。
『変化・進化・成長』
みなさんもぜひ、一歩、前にふみだしてみてください。」
変化・進化・成長は簡単なことでは無いことは、みなさんもお気付きかと思います。諸橋さんのトレーニングに関わり、諸橋さん自身が変化・進化・成長することを体現されている姿を目の当たりにし、私は様々な面で自らを振り返り、気持ちを新たにすることができました。
とても貴重な経験と、素晴らしいご縁に感謝しつつ、これからも、話し方のトレーニングを通して多くの人のサポートができたらと思っています。
TEDxKyotoでの発表の様子。
ご覧になっていない方は、ぜひご覧ください。